社会貢献をゲームで！「PicTrée」が2024年度グッドデザイン賞を受賞

社会貢献をゲームで実現！「PicTrée」の受賞とその意義

シンガポールを拠点に活動するDigital Entertainment Asset Pte.Ltd.（DEA）やGreenway Grid Global Pte.Ltd.、東京電力パワーグリッド株式会社が共同開発した参加型社会貢献ゲーム、「PicTrée（ピクトレ）」が2024年度グッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、持続可能な社会の実現を目指し、ゲームを通じて地域のインフラ保守に貢献する新しい試みとして高く評価された結果です。

PicTréeのゲーム内容

「ピクトレ」は、参加者が電柱やマンホールなど、身近な電力アセットを撮影し、その量や距離を競い合うチームバトルゲームです。プレイヤーは「アンペア」「ボルト」「ワット」の3つのチームに分かれ、実際にインフラ設備を撮影し、そのデータを企業の保守点検に役立てることで、社会貢献に寄与します。このユニークな仕組みは、ゲームを楽しむだけでなく、地域のインフラの異常を早期に発見する手助けにもなります。

新たな社会貢献の形

審査員からも、「市民が撮影したデータを企業の点検に活用する発想が新しく、面白い」との評価を受けました。また、ゲーム内で撮影したインフラに関するデータは、保守点検業務に役立てられる合点の良いサービスです。

さらに、プレイヤーには、Amazonギフト券やそのほか報酬が用意されており、ゲームに参加する意義が強化されています。これにより、多くの人々がゲームを通じて地域に貢献することが期待されます。

実証試験の進行状況

現在、株式会社東京電力と共同で行っている実証試験は東京都千代田区、中央区、港区で行われており、2024年11月末までの予定で継続されます。この試験を通じて、アプリにより得られた写真がどの程度の有効性を持つのか、また点検業務への適用の可能性を検証していきます。

企業からのコメント

Greenway Grid Globalの鬼頭和希さんは、この受賞を「ピクトレの可能性を信じたチーム全員の努力の成果」とし、社会貢献アプリとしてのさらなる発展を目指す意気込みを述べました。また、DEAの山田耕三さんは、「社会貢献とエンターテインメントを融合させた新しい形の取り組み」として捉え、多くの人に参加してもらうことを期待していると語っています。

受賞の意義

グッドデザイン賞は、1957年に創設された日本を代表するデザイン評価制度であり、暮らしの質を向上させるために、社会課題を解決するデザインを評価します。2024年度に選ばれた「PicTrée」は、この目的に非常にマッチしたプロジェクトであり、その可能性は無限大です。

この取り組みによって、地域のインフラに対する認識が高まり、多くの市民が「遊びながら」社会貢献を実現できる時代が訪れることでしょう。今後の展開にも注目したいところです。