乳癌治療の新展開
2025-04-25 10:52:52

乳癌治療の新たな展望!HER2ダイナミクスを解析する共同研究開始

公益財団法人がん集学的治療研究財団が、杏林大学医学部乳腺外科の井本滋教授および第一三共株式会社と協力し、乳癌に関する重要な共同研究を始めました。この研究は、日本における乳癌治療の新たな展望を示すものです。この取り組みは、乳癌の原発部位と転移・再発部位におけるHER2発現の変化に着目しています。HER2は治療戦略において中心的な役割を果たすバイオマーカーの一つですが、これまでの知見では、同一患者であってもHER2の発現レベルが異なる可能性が指摘されています。

本研究では、同一の患者が持つ原発腫瘍と転移再発腫瘍の組織サンプルを収集し、HER2のスコアリングを実施します。そして、HER2の変動の影響を及ぼす臨床生理学的要因や予後との関連性について深く掘り下げます。この研究を通じて、HER2の発現がどのように変化するのか、そしてその変化がどのように乳癌の治療に影響を与えるのかを明らかにすることが期待されています。

井本滋教授は、「HER2陽性乳癌には特定の治療薬が利用可能で、その治療効果が向上しているが、一部のHER2低発現乳癌に対しても新たな薬剤が効果を示す可能性がある。HER2の発現は患者間で異なるだけでなく、同一患者でも変動することが示されているため、本研究は非常に重要だ」と語ります。

がん集学財団は、研究が円滑に進むようにサポートし、倫理的配慮をもって研究が行われるための事務局の役割を担うほか、統計解析も担当します。研究成果は2025年3月から症例登録が開始され、2026年末までには解析が完了し、国内外の学会や学術誌に発表される予定です。

この新しい研究は、乳癌治療におけるHER2の重要性を再確認させ、HER2の発現機構を理解するための一歩となります。患者にとってより健康的で効果的な治療の道しるべになれば幸いです。


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会社情報

会社名
公益財団法人がん集学的治療研究財団
住所
東京都江東区亀戸1-28-6タニビル3F
電話番号
03-5627-7593

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