新たなシニア交流ツール
2020-05-18 16:16:38
シニア層の孤立を打破する新たなコミュニケーションツール「Sail」
シニア層の孤立を解消する「Sail」の開発
新型コロナウイルスの影響で、私たちの生活は一変しました。特に、高齢者の方々は、外出自粛や施設の閉鎖によって、孤立を深めています。シニア層が日常的に利用していたスポーツ施設やコミュニティセンターが閉じられる中で、彼らの交流の場が失われ、健康面や精神面での影響が懸念されています。
このような状況に鑑みて、(株)Helteは東京大学 高齢社会総合研究機構と共同で、シニア層向けの新たなコミュニケーションツール「Sail」の開発に取り組み始めました。Sailは日本のシニアと海外の日本語学習者をつなげるオンラインプラットフォームであり、異なる文化や価値観の交流を促進します。
共同研究の背景
新型コロナ禍での外出自粛は、シニア層の孤立を助長しています。高齢者がデジタル技術を用いたコミュニケーションの手段を持つことで、彼らの生活を豊かにし、活動的な生活へと促すことが目指されています。このプロジェクトでは、ICTの活用がシニアコミュニティにどのような変化をもたらすかを探ることが重要なテーマです。
東京大学の菅原育子特任講師は、ICTが持つ未来の可能性について以下のように述べています。「制限の中でも社会とつながり、さらには感染症の脅威が去った後の生活をも豊かにするための大きな機会を提供することが求められています」
Sailの概要
「Sail」は、日本のシニアと世界中の日本語学習者がオンラインで交流できるプラットフォームです。その目的は、シニアが自身の経験や日本文化を次世代に伝える機会を提供することです。現在、4500人以上の外国人学習者がSailに登録しており、日本のシニア登録者数も1000名を超え、交流の回数も増加しています。
日本の65歳以上の高齢者人口が増加する中で、シニア層が持つ知識や経験を生かし、異文化理解を育むことが重要な課題となっています。Sailを通じて、異なる背景を持つ世代がつながり、互いに学び合う場が提供されることが期待されています。
課題と展望
この共同研究では、シニア層がICTを利用することで得られる利益とともに、直面する可能性のある課題についても検討が行われます。特に、サービスが持続可能で効果的に活用されるためには、利用者が実際にどのような経験をするのかを理解することが不可欠です。
最終的には、Sailの機能にAIを搭載し、つながりを深めながら健康的なライフスタイルの維持へとつなげていく計画があります。シニア層にとっての新たなコミュニケーションの場として、また未来の健康管理のツールとしての可能性を秘めています。
終わりに
シニア層が孤立することなく、豊かで活動的な生活を送るために必要なサポートを提供することは、社会全体の課題です。Sailを通じて、世代を超えた交流が生まれ、必要なサポートが届くことを願っています。高齢者が今の社会で果たす役割を再確認し、彼らの知識や経験を他の世代と共有していくことが求められています。今後、Sailがどのように発展していくのか、その成果が期待されます。
会社情報
- 会社名
-
株式会社Helte
- 住所
- 千葉県柏市東上町2-28第一水戸屋ビル3F
- 電話番号
-
050-3358-6892