菅原健彦氏追悼展
2025-08-04 12:49:20

惜しまれる才能、菅原健彦氏を悼む特別展がパリで開催

菅原健彦氏を悼む特別展開催のお知らせ



2023年7月、63歳という若さで急逝した菅原健彦氏。彼は日本画界で多大な影響を与えた画家として知られ、その作品は国内外で高く評価されてきました。ギャルリーためながでは、彼を追悼する特別展を今秋にパリで開催します。

菅原氏は1962年に東京で生まれ、多摩美術大学で日本画を学びました。彼はその才能を早くから発揮し、上野の森美術館大賞展やMOA岡田茂吉賞展などで受賞し、名声を得ました。特に2012年、海外での初個展をパリで開催し、ロスチャイルド家による作品購入をきっかけに、彼の名は海外にも広まりました。そして、今年の秋にはそのパリでの第5回目の個展が予定されていましたが、この悲劇的な出来事が彼の展望に影を落とすこととなりました。

彼の初期の作品は都市風景をテーマにしていましたが、山梨に移住してからは自然を描くことに新たな情熱を注ぎました。千年を超える神代桜との出会いを経て、彼は自然の美しさを作品にすることに努め、淡墨桜や縄文杉、霧降の滝など、各地の自然をモチーフにし続けました。そのため、彼の作品は生命力に満ち、自然界に対する敬意と愛情が込められています。

菅原氏はその創作活動を通じて、しばしば「天の仕業としか思えない邂逅」に導かれました。たとえば、冬の無人の岐阜で桜樹と出会い「淡墨冬華」を生み出し、青森で突然の雹に遭遇し「青池」の作品を形作るきっかけを得るなど、自然との対話を重視していました。このような経験が、彼の独自のスタイルと作品の魅力を育みました。

海外デビューは2011年のアート・パリだった菅原氏。そこでは水墨画のモノクローム作品が好評を博しましたが、さらなる表現力を求めて金箔を取り入れる新たな挑戦を始めました。日本の伝統的な技法を基にしつつも、自身のスタイルを確立することへと突き進んでいったのです。

菅原氏の作品は多くの美術館やホテルにも収蔵されています。東京のアマンや大阪のザ・シンフォニーホールのほか、MOA美術館においても彼の作品を楽しむことができます。

今回のパリでの追悼展は、菅原氏の逝去によって強い思いを持って準備したものです。新たなテーマと技法に挑む姿勢が作品に色濃く反映されており、多くの人々に彼の芸術世界を知ってもらう機会となることでしょう。皆様には是非ともご来展いただき、菅原氏の才能と情熱を感じていただければ幸いです。


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東京都中央区銀座7-5-4毛利ビル1F
電話番号
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