愛媛県今治市で丹下健三特別展が開催!
2025年8月2日(土)から、愛媛県今治市にて「丹下健三-世界のTANGE-特別展」がスタートし、地域の魅力と丹下健三氏の建築哲学に光を当てます。本展は、世界的に有名な建築家である丹下氏が幼少時代を過ごした今治市で開かれる特別なイベントです。これまで市が進めてきた丹下氏に対する顕彰事業に加え、昨年パリで開催された展覧会の凱旋も含まれており、丹下建築の魅力を再発見する機会です。
丹下健三の街とその遺産
丹下健三(1913年~2005年)は、広島平和記念公園などを手がけた日本を代表する建築家であり、今治市においても多くの名建築が残されています。特に今治市庁舎や公会堂は彼の手によるもので、これらのプロジェクトを通じて丹下氏は都市のデザインについて新たな視点を提供しました。
展覧会では今治市民会館、玉川近代美術館、河野美術館の3カ所で同時に行われ、そのすべての入場料は無料です。これは、今治のまち全体が“まるごとミュージアム”として楽しめることを意味します。
今治市民会館での街モデル展示
特に注目されるのは、今治市民会館での「世界のTANGEビジターセンター」。ここでは、丹下氏がビジョンを持って描いた未来の都市像を示す2.5m×1.7mの巨大模型が展示されます。この模型は、来場者が今治の未来について語り合うきっかけとなり、都市デザインの重要性を理解する手助けをします。
玉川近代美術館での凱旋展
玉川近代美術館では、「丹下健三と隈研吾 東京大会1964/2020の建築家展 パリから今治へ」が開催。在来のオリンピック建築をテーマにした展示も行われ、国際的に評価されたアートを地元で直接体験できる贅沢な機会です。
親子で楽しむ新感覚の展示
河野美術館では、子ども向けの「丹下健三と今治 マンガふるさとの偉人展」が開催され、親子で楽しみながら建築について学べる内容となっています。これにより、建築や丹下健三氏についての理解が深まることでしょう。
丹下氏の理念の現代的解釈
「世界のTANGE」特別展は、建築の過去を振り返るだけでなく、丹下氏の都市デザインが現代にどのように生かされるかを考えるきっかけにもなります。今治市では、「中心市街地グランドデザイン」の策定を進めており、この展覧会が新しいまちづくりのスタートラインとなるのです。
丹下健三という偉大な建築家の遺したものを通じて、今治市の未来を描くこのイベントは、時代を越えて建築の魅力を広く伝える重要な機会です。ぜひ多くの方が足を運び、建築の美と可能性を体感してみてください。