新しいいじめ予防の絵本『きみのとなりのクラスピ』
3月19日、株式会社世界文化社が新たに発売する絵本『きみのとなりのクラスピ』は、いじめを学ぶために設計された画期的な作品です。著者のかどかわりょうへいが、公益社団法人子どもの発達科学研究所の監修を受け、国内外のいじめ研究を基に構成されています。本書では、子どもたちが無意識に持つ誤った考え方を「クラスピ」というキャラクターで可視化し、彼らが自分自身の感じ方や行動を見直す手助けを行います。
いじめとその理解
いじめの研究から明らかになったことは、加害者の多くが自身の行動を「冗談」としたり、他者の失敗を理由に正当化する傾向にあるということです。従来の「いじめはよくない」という教育方法だけでは、その問題に十分に対処しきれないのです。『きみのとなりのクラスピ』では、子どもたちが持つ誤った考えを、登場キャラクターのクラスピを通じて理解することができます。このキャラクターたちは、子どもたちに「こういう思考が自分にもあるかもしれない」と気づかせ、無自覚な加害行為を防ぐ役割を果たします。
クラスピの特性
本書には、「いいクラスピ」と「こまったクラスピ」の二つのタイプが存在します。良いクラスピは子どもたちの行動を見守り、前向きな行動を促します。たとえば、元気に挨拶をする子のそばには「ごきげんモンキー」、人に声をかける子には「おたすけヒツジ」が描かれています。
一方で「こまったクラスピ」は自己中心的な考え方を持つことで、いじめ行動を助長します。これらのキャラクターも同様に魅力的に描かれており、間違った考えを持つ理由や重要性を子どもたちに理解させます。
大人向けの情報ページも
『きみのとなりのクラスピ』は子ども向けだけでなく、大人がいじめについて考えるきっかけを提供します。巻末には、大人向けの情報が充実しており、いじめに関する理解を深めるための参考になります。道徳教育や特別活動、学習活動などの場面はもちろん、家庭での読み聞かせにも最適です。
著者とイラストレーター
作のかどかわりょうへいは、ゲームやワークショップの開発に従事し、いじめ予防のプログラムを手がけています。また、イラストを担当するツダキミノは、ゲーミフィケーション型教材や学習まんがでも多くの作品を手がけています。二人のコラボレーションにより、心温まる作品が生まれました。
結論
いじめの予防に取り組むための新しい視点を提供する『きみのとなりのクラスピ』。この絵本を通じて、子どもたちに自分の考え方や行動を見つめ直す機会を与え、いじめが起きない空気を作る手助けとなることでしょう。これからの教育現場や家庭での活用が期待されます。加えて、今後のいじめ予防に関する情報や活動についても注目していきたいところです。