次世代の雛人形「おさなび」、伝統工芸に新風を吹き込む！

伝統の形を変える新しい雛人形「おさなび」

埼玉県さいたま市岩槻区にある株式会社鈴木人形は、80年以上の歴史を持つ伝統的な日本人形の工房です。この工房が手がける新しい雛人形シリーズ「おさなび」が、ユニークな存在感を放っています。「おさなび」は子供目線でデザインされており、ただの飾り物ではなく、子供たちが「かわいい」と感じることを重視して作られました。今回のプロジェクトには、同社の3代目である鈴木慶章が積極的に関わっており、彼自身の娘を思い浮かべてデザインを考えたそうです。

子供のためにデザインされた雛人形

従来の雛人形は、親の視点から選ばれがちでしたが、「おさなび」はその概念を覆す試みです。鈴木慶章は、「子供がかわいいと思ってくれるものを作りたかった」と語ります。彼は、愛情をもって娘のことを考えながら、子供たちにとって特別な存在となるような雛人形を目指しました。この思いは、製作過程においてしっかりと形になっています。最終的に、子供たちが大切にする宝物になることを願って作られた「おさなび」。その際立つ特徴は、彼らの心に残るかけがえのない存在になるでしょう。

コンパクトで飾りやすいサイズ

「おさなび」の最大の特徴は、その手のひらサイズです。現代の住宅事情を考慮し、飾りにくかった従来の雛人形の形ではなく、コンパクトにまとめられました。特にマンションなどの生活空間での利用を見据えたサイズ感は、生活スタイルにもマッチします。この小ささが、雛人形の可愛さをより一層引き立てています。すべては伝統工芸士による手作業で製造されるため、品質と完成度の高さが保たれています。

斬新なショールームでの展示

鈴木人形の新しいショールームでは、「おさなび」が独自の展示スタイルで紹介されています。斬新なアプローチで設定された展示方法は、まるで「おさなび」の世界観を体感するかのような趣きです。現状、店頭ではほぼ完売状態ですが、この展示スタイルによる注目度は非常に高く、メディアからの取材も続いています。今後、テレビや雑誌などでこの作品に関する紹介が行われることが期待されています。

今後は、「おさなび」の成功を受けて、五月人形などへの展開も計画しています。この新しい試みがどのように発展していくのか、一層の注目が寄せられます。鈴木人形の創意工夫は、伝統工芸の未来を切り開く可能性を秘めていると言えるでしょう。