食品値上げの動向
2024-07-31 09:29:53

2024年8月の食品値上げ動向と今後の展望に迫る

2024年8月の食品値上げ動向と今後の展望



食品業界が再び注目を浴びています。帝国データバンクの発表によると、2024年8月には628品目が値上げされ、主に「物流費」や「円安」が主要因とされています。これは前年の1197品目に比べ46.4%も減少していますが、業界では依然として厳しい状況が続いています。

値上げの詳細


8月の飲食料品値上げについて、主要な食品メーカー195社が報告した結果、規模としては642品目となりました。この数値は、過去8か月間で最も低いレベルであり、値上げの沈静化がうかがえます。特に、原材料や物流費の高騰が影響を及ぼしており、平均の値上げ率は12%でした。さらには、2024年の年間値上げ品目数はすでに月ごとに見ると11月までで累計11617品目に達し、平均値上げ率も17%と報告されています。

主な値上げ品目


値上げの中でも特に目立ったのは「加工食品」で、319品目に及びます。特に、チョコレートを使用した製品での値上げが多く、カカオ豆の価格高騰が影響しています。これに伴って、チョコレート菓子だけでなく、菓子パンにも値上げが及んでいます。9月以降には冷凍食品やハム・ソーセージの値上げも予定されており、清涼飲料水やビール類、アイスクリームなど様々な品目で値上げの動きが広がっています。

値上げの背景と今後の動向


2024年において「物流費」の上昇がさまざまな影響を及ぼしています。物流コストの上昇は、円安による輸入コストの増加とも相まって、広範な食品価格上昇を引き起こしています。特に、天候不順による収穫不足が価格上昇を後押ししており、消費者への影響は避けられません。

ただし、実質賃金の伸び悩みも関係し、消費者は値上げされた商品を買い控える傾向が強まっています。このため、企業は価格を維持するために、製品の内容量を減少させる動きへとシフトしているのが現状です。これにより、値上げの勢いは後退気味です。

先行きへの期待


10月以降に予定されている値上げは、前年の比で4千品目前後に達する可能性もありますが、11月、12月には落ち着いた推移が見込まれています。このような変化の中で、消費者は適応しなければならない時期に来ていると言えます。今回の値上げがどのように経済全体に影響を及ぼすのか、今後の動向から目が離せません。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

会社情報

会社名
株式会社帝国データバンク
住所
東京都港区南青山2-5-20
電話番号
03-5775-3000

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。