リフォーム業界を変革する！「多能工職人」の新しい育成モデル

リフォーム業界を変える「多能工職人」とは

近年、日本の建設業界は深刻な人手不足に直面しています。特に大工の数が40年前の90万人から現在の30万人に減少し、2030年には20万人にまで減ると予測されています。この問題の根本には高齢化があり、現在大工の約4割は60歳以上。若い世代の大工は1割にも満たないのです。このような状況では、住宅建築の需要に応えられず、「家が建たない時代」が訪れる可能性があります。

ハウジング重兵衛の挑戦

千葉・茨城を拠点に住宅リフォーム業を営むハウジング重兵衛は、創業から125年を迎え、時代とともに変わる業界のニーズに対応すべく、多能工職人の育成に力を入れています。多能工とは、様々な職種（大工、設備、電気、解体、組立など）を一人でこなすことができる職人を指します。当社では、新卒から経験豊富なベテランまで、30名の多能工職人を正社員として雇用しています。特に2018年からは未経験者も積極的に採用し、過去5年間で8名を「多能工職人」として育成しています。

職人育成の新たな試み

この取り組みの大きな目的は、若い世代の職人を増やし、職人不足の問題に対処することです。そのため、当社では技術の正当な評価を行うセミナーを開催し、職人の雇用や育成に関する情報を全国に発信しています。実際、2023年3月に開催したセミナーには、全国から50社100名が参加し、熱気ある議論が交わされました。

また、2023年7月26日には東京丸の内で、芝浦工業大学の蟹澤教授をお招きし、採用、育成、評価制度について詳しく解説するセミナーを行います。このような情報の共有を通じて、職人の雇用環境を整えることが、職人を目指す人々を増やす第一歩と考えています。