高校生が手作り人形で特別賞を受賞，夢が叶った瞬間

高校生が手作り人形で特別賞を受賞、夢が叶った瞬間

高校生の坂田さんが、東京都が主催するビジネスコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2022」で、応募者1114名の中から特別賞を受賞しました。坂田さんは、障害を抱える兄を持つことから、「心身の障害があっても自分を好きになってほしい」という想いで、呼びかけたのが彼の活動「my doll」です。この活動は、障害のある子供たちに向け、彼らの容姿や特徴に合わせた人形を手作りして贈るものです。

坂田さんはゼロから創り上げて、なんと1年以上の努力で10体以上の人形を製作。全国の9都道府県の子どもたちに届けてきました。7種類の障害に対応した人形制作も行い、子どもたちの笑顔を引き出してきました。

ビジコンのファイナリストとして選ばれた坂田さんは、自身の活動実績を踏まえたプレゼンテーションを行いました。周囲から認められない困難を乗り越え、皆の心を惹きつけるエモーショナルな内容が高く評価されました。特に東京都副知事宮坂学氏から送られた『Tokyo innovation賞』は、坂田さんの活動意義が多くの人に感銘を与えた証です。

坂田さんは「1年前の自分では想像もできなかった事です」と振り返ります。当初は自分に目立った実績が無く不安を抱えていた坂田さんですが、活動を通じて多くの人と出会いがあり、自身の信じた道を貫きました。しかし、時には「人形作りは資材の無駄だ」という厳しい声が寄せられることもあり、心が折れそうになる瞬間もあったと言います。にもかかわらず、坂田さんは自分の価値観に従って活動することを選び、挑戦し続けてきた結果、今回の受賞へとつながりました。

坂田さんが参加しているAO入試・総合型選抜専門のAozora塾では、米国GALLUP社認定のストレングスコーチである染谷翔太氏がマンツーマンで生徒を指導。これにより生徒自身の才能や得意な部分を客観的に把握し、強みに変えていくことを目指しています。坂田さんもこのプログラムを通じて、自身の特性を理解し、更なる成長を遂げてきました。

染谷氏は「本当に苦労した時期もあったが、いつも立ち上がって活動を続けた。今回の受賞は坂田さんの実力によるものだ」と称賛します。彼との関係は、単なる指導者と生徒ではなく、共に作り上げていくパートナーシップであったことが強調されており、坂田さんの成長を見守ることができた染谷氏にとっても大きな喜びだそうです。

坂田さんの「心身の障害があっても自分のありのままの姿を好きになってほしい」という想いが、多くの人に届いていくことを私たちも祈っています。今後、この活動がさらに拡がり、障害を持つ子供たちに希望を与える存在になっていくことを期待したいです。