LIXILが発表、カーポート基礎工事を劇的に改善する新工法と製品

LIXILの新たな挑戦

株式会社LIXILが、カーポートの基礎工事の施工性を大幅に向上させる「スマートクイック基礎工法」を2025年6月3日に発売することを発表しました。さらに、施工が簡単な2タイプの浮遊ステップ「デザイナーズパーツ浮遊ステップ」も2025年5月1日から展開されます。この革新的な商品は、少子高齢化が進む日本において、施工業界の労働力不足にも対応するものとして期待されています。

施工士不足の背景

日本は超高齢社会に突入し、国民の5人に1人が後期高齢者に該当すると言われています。このような背景の中、建築業界は1997年の685万人から2022年には479万人と、労働人口が大幅に減少しました。現在では、55歳以上が35.9%を占め、その影響で施工士の不足が深刻な問題となっています。そこでLIXILは、働き手の負担を軽減し、効率的な施工を実現するための製品を開発してきました。

スマートクイック基礎工法

「スマートクイック基礎工法」は、たった50%の時間でカーポートの基礎工事を完了させることができる画期的な方法です。この工法では、鋼製の基礎部材を使い、基礎掘削体積を約60%削減できます。さらに、袋内で水と混ぜるだけで使用できる速硬特殊セメント「アンカーゲル」を採用することで、施工性が向上。作業後のゴミも少なく、片付けが簡単になる利点があります。また、速硬性が高く、1日でコンクリートで7日後相当の強度を得ることが可能です。

浮遊ステップの魅力

併せて発売される「デザイナーズパーツ浮遊ステップ」は、照明付きのフローティングデザインで、特に玄関前のアプローチに人気があります。タイルを張るだけで施工が完了する「浮遊ステップユニット」と、従来工法にネジ固定を加える「浮遊ステップ材」の2タイプが用意されており、それぞれ様々な施工条件に対応可能です。この柔軟性が、施工士不足の状況でも高品質な仕上がりを保つポイントとなります。