新たな海とのつながりを提案する『SEA PHOTO CARD』
2023年、一般社団法人3710Lab(みなとラボ)が新しい海洋教育の教材として『SEA PHOTO CARD』を発表しました。このプロジェクトは、日本財団からの助成を受けて実施されており、「海と人とを学びでつなぐ」をテーマにした活動の一環です。海の美しい写真を用意し、地域・学校・社会教育施設で体験を深めるツールとしての展開を考えています。
『SEA PHOTO CARD』は、海に関する写真作品が100枚収められたカードで、利用者が新たな視点から海との関係を探ることができることを目的としています。海や海洋環境問題に対する理解を深めるための素晴らしい教材と言えるでしょう。これらのカードは、実際に写真を見つめ、感じ取ることで「海」とは何かという問いを考える手助けを提供します。
照らし合わせる楽しみ
このプロジェクトでは、各写真カードには撮影した写真家の名前や作品のタイトルは記載されていません。これにより、利用者は自分自身の感覚で写真を読み解くことができます。カードの裏面には番号が記載されており、ガイドブックで詳細な情報と結びつけることが可能です。これにより、写真の背景やその撮影者について知ることができます。
教育現場では、カードがどのように活用されるのかも注目されています。特に子どもたちが海について学ぶ際、海に対する関心を喚起する良いきっかけになるでしょう。学生を対象にした様々なワークショップや授業で使用してほしいという思いで、このカードセットは無償で貸し出される仕組みになっています。この点も、『SEA PHOTO CARD』の大きな魅力です。
貸し出しのメリット
学校や教育施設、書店でのイベントでの活用が見込まれている『SEA PHOTO CARD』ですが、個人的には貸し出しが行われません。このカードを使った活動の際には、教育的な背景を持つ場での使用が求められているため、本気で海について学びたいと考える人々にこそ手に取ってほしい製品です。
また、貸し出しの流れもシンプルです。まずは公式のGoogle Formから申し込みを行い、審査後に詳細な情報が連絡されます。自身の活動に合った形で、貸し出し期間や冊数を調整することもできるため、利用者は柔軟にこのカードを活用することができます。
海と人の共生を目指して
3710Labの田口康大代表は、このカードを通じて「海」と「人」について考えることが重要だと強調しています。現代において、海とのつながりが薄れつつありますが、この『SEA PHOTO CARD』がその絆を再確認させる機会になることでしょう。海洋教育プログラムは、子どもから大人まで幅広い世代に対して職業的感度を刺激し、共に海の未来について考えるコミュニティ作りを促進しています。
ここ最近、海洋環境問題が多く取り上げられるようになり、単なる関心で終わるのではなく、次世代に受け継がれるべき重要な資源である海について、もっと多くの人々が意識的になる時代に突入しているといえます。『SEA PHOTO CARD』がその一助となることは間違いありません。
参加写真家の多様性
最後に、参加した写真家たちには多様な視点をもったプロフェッショナルが名を連ねており、各々のアート作品は異なる海の表情を捉えています。この多様な表現が、利用者にとって新たな視点への扉を開くことでしょう。
このようにして海と人とのつながりを深める試みが進められている『SEA PHOTO CARD』。皆さんもぜひ、この活動に参加し、自身の目で海の美しさや大切さを感じてみてはいかがでしょうか。