JALが家庭の廃食油を回収しSAF製造に取り組む新プロジェクト
2024年9月27日、日本航空株式会社(JAL)と株式会社ビック・ライズは、家庭から発生する廃食油の回収を開始することを発表しました。この取り組みは、JALが推進する脱炭素化プロジェクト「すてる油で空を飛ぼう」の一環として、家庭の廃食油を持続可能な航空燃料(SAF)に再利用することを目的としています。
プロジェクトの背景と目的
日本航空は2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする目標を掲げ、様々な環境への取り組みを展開しています。その中でも航空機の脱炭素化は重要な課題であり、家庭から出る廃食油を利用してSAFを製造することで、環境負荷の低減を目指しています。一方、ビック・ライズは太陽光発電所を持ち、自然エネルギーによる発電を行うことで、CO2削減に貢献しており、両社はこのプロジェクトを通じてより持続可能な未来の実現を目指しています。
拠点と回収方法
廃食油は、神奈川県横浜市にある食品館あおば店舗内に設置された回収ボックスを通じて回収されます。廃食油を回収ボックスに直接流し込む形での参加が求められ、原則として毎日10時から20時までの間に回収が行われます。
このプロジェクトでは、参加費200円(税抜)を支払うことで、回収ボトルとJALオリジナルステッカーが提供されます。また、廃食油の回収状況を二次元バーコードで報告すると、抽選でJALからのプレゼントが贈られる特典も用意されています。
SAFとは
SAF(Sustainable Aviation Fuel)は持続可能な航空燃料の略で、原料の生産から製造、燃焼までのライフサイクルにおいて従来の航空燃料と比べて温室効果ガスの排出量削減が期待されています。この新しい燃料は、既存のインフラを活用できるため、航空業界にとっても大きな利点となります。
環境への影響
家庭からの廃食油を回収しそれをSAFとして再利用することは、資源の有効活用につながるだけでなく、CO2排出量の削減にも寄与します。このような取り組みは、個人や家庭が環境保護に貢献できる方法として、多くの人々に広がりを見せることが期待されます。
まとめ
JALとビック・ライズの新たなプロジェクトは、一般家庭から出る廃食油を再利用することで環境への影響を減らし、持続可能な航空燃料の製造に寄与することを目指しています。この取り組みは、社会全体に対して環境保護の重要性を伝える一歩となるでしょう。私たちも家庭での廃食油の取り扱いを見直し、地球環境を守るためのアクションを考えてみてはいかがでしょうか。