潜在ニーズ発掘とデータ分析
2013-09-19 17:50:03

データマイニングで市場の潜在ニーズを発掘!消費者の「したいこと」と「していること」のギャップを分析

データマイニングで市場の潜在ニーズを発掘!~消費者の「したいこと」と「していること」のギャップを分析~



激しい競争が続く現代市場において、企業は価格競争に陥ることなく、独自の価値を提供し、持続的な成長を遂げる必要があります。その鍵となるのが、消費者の潜在的なニーズ、つまり「まだ満たされていないニーズ」の発掘です。

本稿では、マーケティングリサーチおよび消費者行動研究の第一人者である豊田裕貴多摩大学経営情報学部教授の知見に基づき、データマイニングを活用した潜在ニーズの発掘方法について解説します。これは、「裏づけくんアカデミック」で公開されているレポートを元に構成されています。

価格競争からの脱却:データマイニングの活用



豊田教授は、データマイニングを用いて、企業が価格競争から脱却するための戦略立案を支援しています。従来のマーケティング手法では見過ごされがちな、消費者の潜在的なニーズをデータから抽出することで、新たな市場機会の創出や、差別化戦略の構築が可能になります。

消費者の「していること」と「したいこと」のマッピング



レポートでは、112ものカテゴリを用いて、消費者の「していること」と「したいこと」を詳細にマッピングしています。このマッピングによって、消費者の行動パターンと、その背景にあるニーズを深く理解することができます。例えば、「健康志向」という漠然としたニーズを、「具体的な食生活」「運動習慣」「サプリメント摂取」など、より具体的な行動パターンに落とし込み、分析することで、より効果的なマーケティング施策を展開できます。

ターゲットセグメントと時系列分析



データマイニングによって得られた情報は、単に現状把握にとどまりません。2回目以降の分析では、マイニング結果をターゲットセグメント別に分類し、時系列で分析することで、ニーズの変化やトレンドを捉えることができます。これにより、市場の変化に迅速に対応し、常に最適なマーケティング戦略を展開することが可能になります。

「裏づけくん」:生活者心理データベース



豊田教授の分析で使用されている「裏づけくん」は、日本写真印刷が運営する生活者心理データベースです。15~69歳の日本人男女2,877人を対象としたインターネット調査で得られた、120問以上の回答データが蓄積されています。国勢調査の人口統計に合わせたクオータサンプリングを用いており、高い信頼性を誇ります。毎年12月に調査を実施し、最新の消費者動向を捉えています。

まとめ



データマイニングは、消費者の潜在ニーズの発掘に非常に有効なツールです。価格競争に陥ることなく、独自の価値を提供し、持続的な成長を遂げるためには、消費者の「していること」と「したいこと」のギャップをデータに基づいて分析し、新たな市場機会を創造することが重要です。豊田教授の研究は、そのための具体的な方法論を示しており、企業のマーケティング戦略に大きな示唆を与えてくれます。今後、このシリーズを通して、データマイニングの更なる可能性を探っていきたいと思います。

会社情報

会社名
日本写真印刷株式会社
住所
京都府京都市中京区壬生花井町3
電話番号
075-811-8111

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