全国初の万引き防止実証実験が持つ意義
最近、万引きは小売業界における深刻な問題となっており、特に人手不足という現状が対策を難しくしています。株式会社ICは、香川大学と共同で全国初となる「疑似万引き」実証実験を実施し、その心理的効果を探る試みを行いました。
実験の背景と目的
小売業界では、万引き対策において従業員が万引き行為を防ぐために求められている一方で、トラブルの発生や安全性の懸念から十分に対策が取れないのが実情です。特に「声かけ」などの対策が効果的であることは知られていますが、実施する人材が不足しているため、IC社は「人の手を介さない万引き防止システム」を開発することを目指しています。ここで注目されたのが、特許を取得した心理に働きかける「機能音」でした。この機能音を用いることで、新たな防犯アプローチの有効性を検証しようとしています。
実証実験の概要
実験は2023年10月21日と22日の2日間、香川県高松市にある西村ジョイ成合店で行われました。実施対象は大学生・大学院生で、実店舗の特定箇所で疑似万引き行動を設定しました。今回は、ICが開発した「機能音」を使用し、心理的施策の効果を測定しました。具体的には、機能音、光、掲示物、声かけなど計6種の条件で行動意欲の変化を比較しました。
安全への配慮
実験はあくまで疑似的な行動で、対象商品は事前に購入済みであることを確認しました。また、参加者には特別なベストを着用してもらい、実験の意図を周知しました。これにより、誤解やトラブルが発生することはありませんでした。
実験結果
速報として得られた感情調査によると、最も効果的だったのは店員からの「挨拶」であり、参加者は万引き行為を考え直す傾向が見られました。また、「機能音」や「光」という施策も、約半数の参加者が疑似万引き行為を躊躇させたとのことです。しかし、防犯カメラに関する掲示物は効果が低く、あまり抑止力を示しませんでした。
今後の展望
この研究を通じて、IC社は「機能音」が人手を介さずに万引き対策として一定の有効性を持つ可能性を見出しました。今後は、収集したデータを詳細に分析し、さらなる実証実験を重ねる予定です。万引き犯の事前検知技術を開発し、より効果的な防止策の実現を目指してまいります。
研究協力
香川大学の大久保教授も本研究に貢献しており、今後の学会発表が期待されています。
私たちICも、1978年からソフトウェア開発やインフラ設計を行い、トータルソリューションを展開している企業として、今後も新しい挑戦を続けていきます。万引き防止という社会問題に対しても、積極的に貢献していく所存です。