20代の消費意識
2018-12-05 16:20:01
20代の消費実態調査から見える新たなライフスタイルの潮流
最近発表されたSMBCコンシューマーファイナンスの調査によると、20代の消費意識は大きな変革を迎えていることがわかりました。特に、現在の世代は‘背伸び消費’から‘等身大消費’へとシフトし、より堅実な金銭感覚を持つようになっています。
調査対象は全国の20歳から29歳の男女1,000名。お財布事情に関する質問をすると、実に51%の人々が財布の中身は5,000円以下であると回答しました。さらに、手持ち現金が2,000円を切ると不安を感じる人は73.1%に達し、その平均は2,513円です。このことから、20代の若者は経済的な不安を強く感じていることがうかがえます。しかし、興味深いことに、自由に使えるお金の平均額は32,224円で、昨年よりも増加しているとのこと。既婚者と未婚者で見ると、未婚者の自由に使えるお金は35,411円で、既婚者よりもはるかに多く、家族を持つことによる金銭的責任の重さが表れています。
一方で、貯蓄に関しては全体の平均が116万と報告され、昨年に比べ17万円減少しています。リタイア時に必要と感じる貯蓄額は平均4,026万円で、こちらも昨年よりも減少傾向にあります。60%近くの20代が1,000万円の貯蓄があれば安心と考えている中で、社会に対する貢献意識も高まっています。エシカル消費意識を持つ層は約40%と多く、特に男性はその傾向が顕著です。
また、昨今のフリマアプリの人気も要注目です。この調査では、30.4%がフリマアプリでの出品経験者とされ、平均的な年間売上高は31,040円です。若者たちはこうした新たなスタイルで収入を得ようと奮闘している印象があります。消費行動に関しては、『良いものにお金をかけたい』と感じる人は56%超、無理をせず買える範囲で良いものを選びたい人は86%超という結果となりました。これは、堅実に生活を維持したいという意識の表れでしょう。
キャッシュレス決済の利用は男性が多い傾向にあり、ポイント還元が魅力的なシーンでは嬉しい反応が見られます。しかし、消費においてはこだわり消費やつながり消費には積極的で、趣味や友人との関係を重視しています。特に自分の趣味にお金を使いたいとの思いが87.6%に達し、SNS映えを気にする層は少数派です。
最後に、20代の結婚意欲についても注目したくなります。年収400万円であれば結婚に前向きという人が43%を超え、出産や子育てに関しても同様の傾向が見られています。全体的に見ると、堅実でありながら自由な金銭感覚を持つこの世代は、自己実現と物質的安定の両立を目指しているようです。この調査を通じて、日本の若者たちの消費スタイルの変化とその背景に迫ることができました。
会社情報
- 会社名
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SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
- 住所
- 東京都江東区豊洲二丁目2番31号
- 電話番号
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