三井アウトレットパーク 木更津における自動配送ロボット実証実験
三井不動産株式会社は、2023年に三井アウトレットパーク 木更津で、Avrideが開発した自動配送ロボットの実証実験を開始しました。この新しい試みは、アウトレット施設内の配送業務の負担を軽減し、効率化を図ることを目的としています。
アウトレットモール「三井アウトレットパーク」は、日本国内に13箇所の拠点を持ち、多くのブランドが参加しています。また、最近では公式オンラインショッピングサイト「三井アウトレットパーク オンライン」が開設され、2025年3月には約140のショップを通じて、約6万アイテムをオンラインで購入できるようになります。
自動配送ロボットの役割
本実証実験では、注文商品の梱包資材などの配送を自動化します。店舗側では、接客業務に加え、日々の配送業務も行っており、そこの負担を軽減するために、Avrideの自動配送ロボットが導入されます。
具体的には、店舗での以下の作業が現在行われています。
1. 注文商品の引当
2. 注文商品のピッキング
3. 商品梱包
4. 配送業者への商品引渡し
特に梱包作業では、店舗側が保管場所から梱包資材を取りに行く必要があり、業務負荷がかかっています。また、配送業者も広い敷地内で各店舗を巡回しなければならないため、効率的な運搬が求められています。
期待される効果
この実証実験を通じて、配送ロボットがアウトレットの広大な施設内を自動で走行し、店舗と配送業者の両方の業務負担を軽減します。結果として、よりスムーズかつ効率的な配送システムの構築が期待されています。
加えて、三井アウトレットパーク オンラインは、業界初の取り組みとして、店頭商品をオンラインで直接購入し、自宅に配送することができるサービスです。このサービスによって、顧客は利便性を享受しながら、より多くの商品選びが可能となります。
サステナビリティへの取り組み
三井不動産グループは、社会的・経済的な価値を創造するために、2024年4月に新しいグループ経営理念を策定する予定です。この中で「六つの重点課題」として、産業競争力や環境との共生、安全・安心などが挙げられています。
配送ロボットの導入も、こうしたサステナビリティの一環として、持続可能な社会を目指す取り組みの一部と位置づけられています。
この実証実験が成功し、今後のさらなる導入へと繋がれば、アウトレットモールの運営がより効率的かつ持続可能なものとなることでしょう。また、顧客にとってもより快適な買い物体験が提供されることが期待されます。福祉の向上とビジネスの成長の両立を目指す三井不動産の挑戦は、今後も注目を集めることでしょう。