ORPHEが新しい計測システム「ORPHE ANALYTICS LD」を発表
株式会社ORPHE(東京都渋谷区)は、歩行・走行データの解析を行う新製品「ORPHE ANALYTICS LD」を発表しました。これは、計測中にスマートフォンの接続が不要なスタンドアロン型の長時間計測システムです。
「ORPHE ANALYTICS LD」の開発背景
この新たなシステムは、研究現場において必要とされる「実環境での継続的な歩行・走行データ収集」を目的に開発されています。これにより、日常的な歩行や屋外での長距離ランニングなど、さまざまな計測シナリオに対応することが可能になります。
特徴と利点
スマートフォン不要の計測
「ORPHE ANALYTICS LD」では、計測開始と終了時に足部のデバイスとシステムを同期させるだけで、計測中はスマートフォンや外部通信が無くてもデータを取得できます。これにより、計測対象者の動きを制限せず、自然な状態でのデータ収集が実現します。
詳細な歩容分析
ORPHE独自のアルゴリズムを利用して、次のような解析指標を数秒単位で集計することが可能です。
- - 速度
- - 歩幅
- - 1分あたりの歩数
- - 足部が路面に接している時間
- - 着地時の足と路面との角度
- - 着地時に足首が倒れ込む角度
- - 足部の高さ
- - 着地衝撃
これらのデータは、たった数秒で取得されるため、詳細な分析が容易になります。
データのエクスポート
取得したデータはCSV形式で保存・ダウンロードすることに対応しており、研究者やデータサイエンティスト、医療従事者が追加分析や外部解析ツールとの連携を行いやすくしています。
活用領域の幅広さ
想定される活用領域としては、以下のような分野が挙げられます:
- - 大学や研究機関での歩行・行動科学研究
- - マラソンや競歩、ランニングフォームの解析
- - 高齢者の歩行評価や転倒リスクの検証
- - スマートシティやモビリティ行動研究
- - 医療やリハビリテーションにおける術後評価
これにより、多岐にわたる研究や実践の現場での活用が見込まれています。
利用方法
「ORPHE ANALYTICS LD」は、ORPHE ANALYTICSの追加オプションとして提供され(月額 税込11,000円)、利用には別途有償契約が必要です。また、導入の前にはトライアルも行っており、製品の詳細や申し込みについては公式ページからのお問い合わせが可能です。
ORPHEは今後も、足元のセンシングを核にしたスマートシューズプラットフォームの普及を進め、歩行に関する理解を深める技術を進化させて、新たな歩行体験の創出を目指しています。