日本初!生成AIによるラップバトル形式のディベートシステム
Dentsu Lab Tokyoが開発した「Debate Generation System in Japanese Rap Battle Format」は、生成AI技術を駆使して異なる意見をラップ形式で生成し、ディベートを楽しむことができる新しいシステムです。この技術は、2024年12月3日から6日まで東京国際フォーラムで開催された「SIGGRAPH ASIA 2024 Real-time Live!」セッションで発表され、見事「BEST OF SHOW AWARD」を受賞しました。
開発の背景
このシステムは、あるテーマを入力すると、AIが生成した二つの異なるリリックがフリースタイルラップバトルとして展開されるという仕組みです。自らの意見を表現することが難しいと感じる人が多い中、他人の意見に賛成したり反対したりするのは比較的容易であり、このシステムを通じて、様々な世代が自身の意見を持つきっかけを提供することを目的としています。
ダンスや音楽が結びつく特別な場面においての討論には、非常に親しみやすい要素が詰まっています。今回の開発には、兵庫県立大学の三林亮太氏や朝日新聞社とのコラボレーションもありました。特に、2019年に発表された「Brain Rap」のリリック生成をアップデートし、競争が激しいSIGGRAPH ASIAでの発表に至りました。
SIGGRAPH ASIA 2024 セッションでのパフォーマンス
今回の発表は、東京国際フォーラムのHall Cで行われ、ほぼ満席の中、リアルタイムで観客からテーマを募り、即興で生成した日本語ラップが披露されました。このインタラクティブなデモは観客の間で非常に高く評価され、最高賞を受賞することにつながりました。
ラップバトル形式ディベートシステムの特徴
本システムでは、日本語特有の韻を考慮したリリックの生成や、相手の発言に応じた応答、ビートに伴った音響合成などが行われます。技術的には、オーディオ・ビジュアルパフォーマンスが融合し、そのパフォーマンスの質が高まっています。サンプル動画も公開されており、興味を惹く内容になっています。
サンプル動画はこちら
開発者のコメント
Dentsu Lab Tokyoの竹内祐太氏は、「AIが生み出す即興的なリリックと独自の表現力を通じて、新しいエンターテインメントの可能性を体験してほしい」と語ります。さらに、関係者が一丸となり、テクノロジーを用いて社会課題の解決に取り組む意義を強調していました。
Dentsu Lab Tokyoについて
Dentsu Lab Tokyoは、研究・企画・開発が融合したクリエイティブR&D組織であり、「PLAYFUL SOLUTION」や「おもいもよらない」というフィロソフィーのもと、人々の心に響く表現や社会のニーズに応じた解決策を生み出しています。公式サイトもぜひチェックしてください。
公式サイトはこちら