デンマーク・デザイン・センターとKESIKIが社会的インパクト創出プログラムを開始

デンマーク・デザイン・センターとKESIKIの共同プログラム「The Garden」

2023年11月9日、デンマーク・デザイン・センター（DDC）と日本のデザインコンサルティングファームKESIKIが、新たなインキュベーションプログラム「The Garden」を立ち上げることを発表しました。このプログラムは、北欧と日本での社会的インパクトを生み出すことを目的としています。

プログラム設立の背景

近年、日本においても「社会的インパクト」の重要性が増していますが、その議論は依然として「グリーン」という狭い範囲にとどまっています。しかし、企業がより広い視野で社会的課題を捉えることで、消費者や投資家の期待に応えるだけでなく、適切な課題解決や新事業の創出につながる可能性があります。

この「The Garden」プログラムでは、顧客のニーズを超えて、社会全体のエコシステムから課題を考えるアプローチが取られます。これは「システミックイノベーション」と呼ばれる手法で、多様なステークホルダーと共に問題を共有し、解決することを目指します。こうした取組みから生まれる新たな価値が、顧客にメリットをもたらすことを期待しています。

プログラムの特徴

「The Garden」では、次のような特色があります。

- 北欧企業との連携: 前半フェーズでは、社会的インパクトを生み出す事業を牽引する北欧の先進企業を対象にリサーチやスタディツアーが行われます。日本では得られない多くのデータと深い洞察を得ることができます。
- システミックイノベーション: 社会全体の中での課題を定義し、その解決を目指すために、システミックイノベーションのアプローチが採用されます。デンマーク・デザイン・センターが持つ多様なイノベーションフレームワークも活用されます。
- 伴走型のサポート: プログラムは単なるリサーチにとどまらず、参加企業ごとに設計された形で新たな事業の創出までをサポートします。専門性のあるメンバーがプロジェクトを専門的に支援します。