新たな医療機器管理の幕開け
MRTグループに属するMedikiki株式会社が展開している無料のクラウド型医療機器管理システム「MMS(Medikiki Management System)」は、現在進行中の大型アップデートによってその機能を大幅に進化させようとしています。このシステムは特に医療機関の資産管理、特に医療機器の管理が課題となる昨今において、管理の効率化と安全性を高めるツールとして注目されています。
現場での課題とMMSの必要性
医療現場における資産管理は、経営力を高めるために欠かせない要素です。最近では、臨床工学技士(Clinical Engineer)不在の施設で看護師や事務員が医療機器の管理に頭を悩ませるケースも増えてきています。また、臨床工学技士のいる医療機関でも、高額な管理システムの導入には大きなハードルがあるため、依然としてExcelや紙での管理が行われていることが少なくありません。このような理由から、MMSは医療機関にとって必要不可欠な存在となっています。
「MMS」の特長と利便性
「MMS」はパソコンやスマートフォンからアクセス可能なクラウド型システムで、誰でも簡単に利用できるように設計されています。日常的に必要な機能に特化し、シンプルな操作性を重視したデザインで、医療機関の業務効率を大幅に向上させます。台帳管理や点検などの煩雑な作業を軽減し、安全管理を強化することを目的としています。
アップデートの注目ポイント
2025年8月には、MMSの大型アップデートが行われる予定で、以下のような新機能が追加されます。
1.
外付けバーコードスキャナー対応
- 資産管理や点検業務をスピーディに行うため、QRコードやバーコードを利用できるようになります。
2.
医療機器情報のデータ連携
- 100万件以上の医療機器情報を持つMedikiki.comとの連携により、新規登録が手入力から検索登録に変わります。また、台帳マスタ管理機能も登場します。
3.
添付文書の自動更新機能
- MedikikiデータベースやPMDA添付文書との連携が可能になり、正確な情報を簡単に取得・管理できるようになります。
これにより医療機関では、点検スケジュール機能もカレンダー形式で提供されるようになり、一層直感的な操作が可能になります。
今後の展望
メディキキは、医療現場から寄せられた声をもとに今後も引き続き改善を行い、MMSを多くの医療機関に広める努力を続けます。これにより、日本の医療安全管理や医療機関経営の質を向上させることを目指しています。医療機器管理での課題解決に向けた取り組みが今後も進化を遂げ、新たな医療の形作りに貢献するでしょう。
利用する医療機関からのフィードバックを受けつつ、MMSは日々進化を続けていきます。健康と安全を守るために、私たちの医療機関もこの機会に最新のシステムを導入してみるのはいかがでしょうか?