若者の悩みに寄り添う医療機関とNPOの新しい連携
孤立する若者への支援を強化するため、大阪市の認定NPO法人D×P(ディーピー)と岩佐クリニックが業務提携を結びました。これにより、様々な困難を抱える若者が安心して自分の体と心を保護できるサポート体制が整います。
提携の背景と目的
D×Pは2023年6月、大阪ミナミの道頓堀近くにユースセンターを開設しました。ここでは、食事や休息、仮眠ができる安全な空間を提供し、孤独を感じやすい若者に安らぎを与えています。たどり着くことができた若者の多くは、社会との関わりで傷ついており、既存の制度へアクセスすることが難しい現状がありました。彼らのために、ユースセンターでは個別面談や医療機関への同行支援を通じて、希望する未来への道を一緒に考えています。
特に、ユースセンターでは性に関する相談の問い合わせが多く寄せられています。これまでも婦人科との連携を図ってきたD×Pですが、今回の提携により泌尿器科の受診が可能な医療機関と連携ができたことで、若者たちにより多くの選択肢を提供できるようになりました。
医療機関との連携の意義
多くの若者は性に関する健康問題について話しづらく、医療機関へ行くことをためらうことがあります。「どこの病院に行けばいいのか分からない」との声が多数聞かれ、特に初めて医療機関を訪れることに不安を感じています。ですが、ユースセンターのスタッフが「このクリニックはどんな先生だよ」、「一緒に行くよ」と言葉をかけることで、少しずつ敷居が下がり、医療機関へ足を運ぼうという気持ちが生まれるのです。
岩佐クリニックとの連携によって、若者が必要な時に気軽に医療相談できる体制が一段と強化されます。これまで以上に、若者たちが自分の体を気にかけ、適切な治療を受けることができる環境が整うのです。
岩佐クリニックの紹介
岩佐クリニックは、大阪府大阪市中央区日本橋に位置し、性機能障害や性感染症に特化した診療を行っています。通院のしやすさから、若者が相談しやすいクリニックでもあります。診療時間は、月・火・木曜日の10:00から12:30、15:00から17:30、金曜日は9:30から11:00、15:00から17:30、土曜日は午前中の診療のみで、水曜・日曜・祝日は休診です。
D×Pについて
D×Pは、不登校や中退、経済的困難に直面しているユース世代(13〜25歳)を支える認定NPOです。LINEを通じた相談窓口である「ユキサキチャット」では、全国からの相談を受け付けています。また、食糧支援や現金給付を行い、必要とする若者たちへの手助けもしています。
その活動の一環として、ユースセンターを拠点に多様な社会的資源に若者を繋ぎ、新しいセーフティーネットの構築を目指しています。彼らが自分らしい生き方を実現できるよう、引き続き支援を続けていく方針です。
この業務提携を契機に、より多くの若者が支援を受けられることを期待します。