美術家・春陽が挑む空間アート
美術家の春陽が手掛けた、フェアモント東京のアートプロジェクトは、古来の日本文化や伝統技法をもとに、現代アートとしての新しい表現を追求しています。春陽は、自然素材を用いて人々の心を豊かにする作品を創作し、宿泊者や訪問者を「祈りの力」で包むことを目指しています。
見逃せない客室アート
春陽が手がける客室アートは、宿泊者が滞在中に感じる「風」をテーマにした作品が特に印象的です。スタンダードからゴールドルームまで、165室にわたって展開される「風」のアートは、漆や雲母を基にしたリトグラフに金や銀で彩色されています。
不思議と、見る角度や光の具合によってその表情を変えるこの作品は、まるで心に寄り添うような存在感を持っています。さらに、春陽は芝浦の自然と都市の共存を背景に、今を吹き抜ける風を描くことで、宿泊者に特別な感覚を提供しています。
特別な空間を演出する「花」と「水」
デラックスルームに設けられた作品「花」は、日本の文化からインスパイアを受けたもので、もてなすための花を和紙や銀で表現しています。この作品は、来客を温かく迎えるような心を込めた創作で、ゆったりとした滞在を演出します。
パブリックスペースには、「つなぐ水」というテーマでアートが展開されています。この作品は、芝浦の水の記憶や未来へのつながりを表現しており、自然と人間の関係性を象徴しています。多摩地方で産出される楮や三椏を用いた新手漉き和紙と美濃和紙をコラージュし、鈴鹿墨で「水」を書いた後に銀箔を施しています。
春陽からのメッセージ
春陽はこのようなアートプロジェクトが世界を変える力を持っていることを信じており、フェアモントホテルへの作品展示を光栄に感じています。宿泊者が心に残る特別な思い出を作ることを願って創作に励んでいます。彼は、ジョン&ヨーコの平和のためのベッドインやモネの絵画からも影響を受けており、創造性によって人々の心をつなげることを大切にしています。
結論: アートが生み出す特別な滞在
フェアモント東京は、春陽の作品を通じて、客へのおもてなしの精神や自然との共生を表現しています。全客室に一点ものの作品があるという、都内において珍しいスタイルで、宿泊者はアートに囲まれた特別な空間を体験できるのです。春陽の「書」が持つ祈りの力は、ここを訪れる全ての人に深い感動を与えることでしょう。