中小企業向けAI活用の採用DXを実現するHmcommの新ソリューション
音声処理技術を基盤とするHmcomm株式会社が、2023年に提供を開始した新たな採用支援ソリューションについてご紹介します。このソリューションは、大規模言語モデル(LLM)とBPaaS(Business Process as a Service)を活用し、特に中小企業向けの採用プロセスを大幅に効率化することを目指しています。
1. 技術概要とその特徴
Hmcommが導入した「メタメタプロンプト」という技術は、AIに対する指示(プロンプト)を巧みにコントロールし、AI活用を専門知識なしに可能にしています。多層構造を用いたこの仕組みでは、AIは自身の学習を繰り返し最適化を図ることができ、業務精度が向上する自己改善型システムを実現しています。この技術により、従来の採用支援サービスでは味わえないような効率性を提供しています。
2. 数値で示す実績
当社が自社内で実施した3ヶ月間のプロジェクトでは、驚異的な業務効率化が確認されました。具体的には、採用関連文書の作成業務がAIの支援により約80%削減され、効果分析業務も85%削減されました。また、ブランディング記事の作成時間も75%短縮し、従来12時間かかっていた業務がわずか3時間で完了しました。
このような成功は、わずか1名のPJ担当者で実現しており、同規模の中小企業にも高い再現性が期待できます。
3. 中小企業のニーズと市場機会
中小企業庁によると、日本には約357万社の中小企業があります。多くの中小企業が人材確保に悩んでおり、特に採用専任者を持たない企業ほど採用業務の効率化が緊迫した経営課題となっています。Hmcommの新ソリューションは、このような企業の採用DXニーズに応えるものです。
4. 競争優位性
Hmcommは、HR領域に特化したDXコンサルタントが実施するPoC(Proof of Concept)を通じて、独自のスキームを開発しています。また、音声AI技術との統合により、面談プロセスを自動で行うことが可能なソリューションを提供し、競合との差別化も図っています。これにより、実証された成果と採用に関するナレッジを活用し、より多くの中小企業に貢献できる体制を整えています。
5. 自動化を実現するAIエージェント
Hmcommは2025年8月に「Terry2」という音声対話型AIエージェントをリリースしました。このAIエージェントは、候補者との自然な音声対話を実施し、候補者の通話ログを分析することで、自ら学習し最適化を行います。これにより、面談工数を最大50%削減し、企業にとっての業務負担を軽減します。
Hmcomm株式会社について
Hmcommは2012年に設立され、東京都港区に本社を置いています。当社は、AIを基盤とする音声処理技術の研究・開発を行い、革新的なサービスを提供することで社会に貢献することを旨としています。さらに、コールセンター向けのAI音声認識プロダクト「Voice Contact」や異音検知プロダクト「FAST-D」といったサービスも展開中です。
今後の展望
中小企業の採用活動におけるDXのニーズは高まっており、Hmcommの新しい技術がどのように社会に影響を与えるのか、今後の動向に注目です。