Adyenが発表したホスピタリティ&トラベルレポート2025
最近、決済プラットフォーム大手のAdyenが年次調査「ホスピタリティ&トラベルレポート2025」を発表しました。この調査は、世界27カ国・地域を対象に、消費者とホスピタリティ企業の動向を探る内容で、多くの重要な知見が得られました。
調査の背景と目的
Adyenは、多くの企業が利益を最大化し顧客ロイヤルティを高める努力をする中で、特に旅行業界における「直接予約」と「OTA(オンライン旅行代理店)との提携」が重要なバランスとなることを指摘しています。消費者は、AIによる検索ツールの利用が進む中、これらの選択肢をうまく使い分け始めています。
AIの活用状況
日本の消費者に焦点を当てた調査結果では、AIを利用して旅行予約を行う割合が前年比62%増の11%に達しましたが、グローバル平均の34%には遠く及ばず、日本市場におけるAI活用の伸びしろが浮き彫りとなっています。具体的なAI活用の例では、旅行中のトラブル対応やネット上の情報整理に対する期待が高いことが明らかになりました。
パーソナライズ化の重要性
日本のホスピタリティ企業の46%は、AIが2025年以降の業界を再形成する要因となると考えており、41%はAIによる体験のパーソナライズ化が業界変革のカギになると答えています。実際、35%の企業がすでにAIを活用したサービスを導入しています。
不正利用の課題
ホスピタリティ業界において、不正利用は引き続き大きな課題です。宿泊施設の38%が近年の不正アクセスの増加を報告しており、日本では76%の企業が不正利用による経済的影響を受けています。特に、オンラインと現地決済が統合されていないことが多くのセキュリティリスクを生じさせています。
セキュリティ強化の取り組み
こうした懸念を受け、ホスピタリティ企業はセキュリティ強化に乗り出しています。日本の企業においては、58%がデジタルウォレットのトークン決済データ利用、50%が3Dセキュアによる本人認証を採用しています。生体認証によるセキュアな決済に対する期待も高まっており、54%がこれを業界を変えるイノベーションの一つと考えています。
まとめと今後の展望
Adyenが示した2025年のトレンドは、旅行業界がAI技術をいかに活用して顧客体験を向上させるか、また不正利用やセキュリティの課題にどう対処していくかが重要なテーマであることを示しています。特に、日本においては、AIの浸透が遅れていることが指摘されており、今後の市場動向が注目されます。これからの旅行業界における変化と革新を見逃せません。