東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2025での受賞
2025年に開催された東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC2025)で、木内酒造株式会社の八郷蒸溜所が特別賞としてSDGs賞を受賞しました。この賞は、地元産の原料を使用し、持続可能な製造プロセスに取り組む酒造りに対して与えられるものです。
持続可能な酒造りへの取り組み
木内酒造は、茨城県那珂市に本社を置く伝統ある酒造会社で、1823年に設立されました。清酒「菊盛」から始まり、近年ではウイスキー製造に力を入れています。特に注目すべきは、八郷蒸溜所が行なっている独自のウイスキー造りです。地元産の大麦や国産米を使用し、新たに設立された製麦所「木内酒造 石岡の蔵」でモルティング工程も一貫して自社管理しているため、商品ごとに最適な麦芽を安定的に供給できる体制を整えています。
さらに、蒸留過程で出る麦芽のしぼりカスを活用して豚肉を加工する「常陸野ハム工房 BARREL SMOKE」も併設しており、ここでは生ハムやソーセージなども提供しています。このように、自然の循環を重視した製造プロセスが評価され、SDGs賞を受賞しました。
八郷蒸溜所の魅力
八郷蒸溜所は、2020年に茨城県石岡市八郷地区に新設され、筑波山の豊かな自然環境に恵まれています。ここでは、日の丸ウイスキーや日の丸ジン蔵風土といった様々な製品を製造しており、高品質なウイスキーの試飲や購入が可能です。また、施設内にはビジターセンターが設置されており、同社の豊富なラインナップや、酒造りの歴史について展示されています。
特に注目は、八郷蒸溜所で作られたウイスキーと共に、BARREL SMOKEで製造されたハムやソーセージを味わえる点です。そのため、訪問者は美味しい食材や飲み物を楽しむことができ、木内酒造の魅力を余すことなく体験できます。
日の丸ウイスキーの最新情報
木内酒造が開発する日の丸ウイスキーは、2016年から製造が開始され、2022年には「The 1st Edition」がリリースされました。また、八郷蒸溜所ではポットスチルとコラム式スチルを併設し、大麦、米、小麦などから多様なウイスキーを製造しています。このように、製麦から酒造りまで国内で完結する独自の取り組みは、国際的にも高く評価されており、木内酒造は日本の蒸留酒の新たな可能性を切り開いています。
まとめ
木内酒造がTWSC2025でSDGs賞を受賞したことは、ただの賞受賞にとどまらず、持続可能な未来を見据えた酒造りの重要性を示しています。地元産の素材を大切にしながら、製造の過程での環境への配慮も忘れない木内酒造。これからも彼らの取り組みに期待が寄せられます。