アメリカでも感動を呼び起こす『鬼滅の刃』の魅力を分析!
トレンダーズ株式会社が運営する「SNS Insight Lab.」は、生成AIを駆使して映画「劇場版『鬼滅の刃』無限城編第一章猗窩座再来」のSNS投稿内容を独自に分析しました。この映画は2024年9月にアメリカで公開され、日本アニメ映画歴代のオープニング記録を驚異的な数字で塗り替えたことで注目を集めています。
SNS Insight Lab.とは?
「SNS Insight Lab.」は、2024年12月に設立された研究部門で、 SNSユーザーの行動や心理を科学的に探求しています。一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科の本武陽一准教授が顧問を務めており、生成AI技術を助けにしたSNSマーケティングの発展に取り組んでいます。
SNS分析のアプローチと結果
今回の分析では、日米のX(旧 Twitter)における投稿を対象に、4つの工程を経て評価されました。
1.
投稿収集: 日本のオープニング日(7月18日)とアメリカの公開日(9月12日)から、約5000投稿をサンプリングしました。それぞれの国・地域からの投稿を収集し、生成AIを用いたものでした。
2.
映画の感想抽出: SNS投稿の中から映画に関する感想を抽出し、企業の告知などは除外しました。これはユーザーの純粋な感情を理解するための重要な工程です。
3.
日米比較分析: 抽出した投稿を元に、日米の評判を比較。結果として、両国ともポジティブな姿勢が見受けられました。
4.
定量的集計: 生成AIにより、各国の投稿データを定量的に集計しました。
この分析により、アメリカでも日本同様に『鬼滅の刃』が多大な評価を受けていることが明らかになりました。特に映像や音楽のクオリティ、IMAXや4DXなどの劇場体験に対する満足度は、アメリカでの割合が高いことがわかりました。アメリカの投稿では29%が映像や音楽の完成度についてのコメントをしており、日本の18.93%を上回っています。
溢れる感動と新しいファン層
また、「泣いた」という反響も目立ち、アメリカでは約20%の投稿が「涙が出た」との内容でした。特に印象的なのは、映画を初めて見たという層からの高評価です。「鬼滅の刃」を普段見ない層からも高評価が寄せられ、多くの方がこの映画を通じて作品に触れるようになっています。アメリカでの投稿では、サービスの一環として本作を初めて観た人の割合が2.02%という結果が出ており、これは日本での同様の割合0.42%と比較すると、その5倍にあたります。
未来への期待
この結果からも、新たなファン層の開拓が進んでいることが理解できます。次回以降の作品の公開に向けて、更なる盛り上がりが期待されます。
本武准教授は「自然言語を数値化することが重要で、生成AIの活用が、その実現を助けている」と述べました。今後も画像や動画データの組み合わせによるマルチモーダルなデータ分析が求められるでしょう。SNS Insight Lab.は、正しい情報を基にしたマーケティングの健全な進化に貢献するために、さらなるデータ解析に取り組んでいく姿勢を明らかにしています。