Back Marketの新たな挑戦
2014年にフランスで設立されたBack Marketは、今年創業10周年を迎え、環境貢献に向けた新たなミッションを策定しました。デジタルデバイスの環境負荷を軽減するため、リファービッシュ品の普及を促進することを目指しています。新たな取り組みとして、環境に対する影響を評価したインパクトレポートも発表し、今後の目標を明確にしました。
環境への取り組みの背景
デジタル産業の二酸化炭素排出が2024年までに14%に達するとの予測がある中、Back Marketはリファービッシュ品を代表する選択肢として位置づけています。新品の代わりに整備済製品を選ぶことで、電子機器の寿命を延ばし、地球環境への負荷を減少させることを狙っています。
インパクトレポートの要点
2014年の創業以降、Back Marketは130万トン超の二酸化炭素排出を抑制したことが報告されています。これは、東京から沖縄への航空機往復768,400回分に相当する数字です。この実績は、リファービッシュ品を購入する消費者が増えることで、環境への影響がさらに小さくなることを示唆しています。
2023年だけでも、38万2,000トン以上のCO2排出削減につながっています。これは、リファービッシュ品の利用が広がることで、より多くの天然資源を守る効果があることを物語っています。
ADEMEとの共同研究
Back Marketは、フランス環境エネルギー庁(ADEME)と連携し、リファービッシュ品の環境への影響についての大規模な調査を実施しました。研究結果によれば、新品購入の代わりにリファービッシュ品を選ぶことは、天然資源の使用量や二酸化炭素の排出量を大幅に減少させることが明らかになりました。具体的には、リファービッシュ品では91%の天然資源使用の削減、86%の水使用削減が確認されています。
年間の二酸化炭素削減可能性
Back Marketは、リファービッシュ品の使用が一般化することで、毎年6,240万トン以上のCO2排出削減が可能になると予測しています。これにより、未開発の天然資源が守られることになります。
サステナビリティロードマップの策定
2024年には「サステナビリティロードマップ」を策定し、地球、人々、そしてコミュニティに基づく三つの柱を中心に施策を展開します。
- - 地球:リファービッシュ品を選ぶ顧客を増やす努力。
- - 人間:従業員の成長を支え、多様性を重視した文化の確立。
- - コミュニティ:環境負荷の軽減に寄与する取引先との連携を強化。
Back Market Japanの概要
Back Marketは14か国以上で事業を展開するユニコーン企業で、リファービッシュ品を扱う世界最大のマーケットプレイスです。厳格な基準に基づいて整備された電子機器を提供し、安心して購入できる環境を整えています。2023年にはB Corporation認証を取得し、持続可能な経営を目指して活動を行っています。
サステナブルな選択としてのリファービッシュ品の普及は、製造プロセスにおいて自然環境への負担を大幅に軽減することを目指しています。