建築業界の未来を切り拓く若手経営者たちの挑戦とAI活用
2026年7月30日、静岡県の浜松市にある株式会社LIFEFUNDの代表取締役、白都卓磨氏が、若手経営者の一人としてJGBA主催のシンポジウムに登壇し、建築業界の現状と未来に向けたAI活用についてのポイントを共有しました。イベントのテーマは「厳しい住宅市場で何を変えたか」。
新設住宅着工の現状
現在、日本では新設住宅の着工戸数が減少傾向にあることが問題視されています。2025年の新設住宅着工戸数は前年比6.5%減の740,667戸と推定され、3年連続の減少が続いています。この状況を鑑み、住宅事業者は「限られた需要の中で、どのようにして選ばれ、どのように生産性を向上させるか」という根本的な課題に直面しています。そのため、経営者たちは新たな戦略を模索しています。
生成AIによる検索時代の到来
白都氏は、AIを取り入れることで情報の検索方法が変わることに注目しました。従来の「キーワード検索」から「生成AIへの相談」へと移行する中で、企業の可視性も変化しています。特に彼が強調したのは、プレスリリースの重要性です。地方の工務店や住宅会社がPR TIMESで情報を継続的に発信することは、生成AIが情報を参照する際の貴重なソースになると述べました。この先、ユーザーが「このエリアでおすすめの工務店は?」とAIに尋ねた際に、プレスリリースの情報がその回答に反映されることの重要性が増しています。これは、多くの地方企業がまだ取り組んでいないため、先行者利益を享受するチャンスでもあります。
AIエージェントの全社活用
さらに、白都氏はAIエージェント「Claude Code」を社内で活用する取り組みについても言及しました。彼は、AIの選定においてはその性能だけではなく、コストパフォーマンスも考慮すべきだと強調しました。「AIを使わないこと自体がリスクであり、周囲の競合がAIを活用する中で、活用しない企業は競争力を失う」と明言しました。このように全社でAIを活用することで、作業の効率化や提案の質向上が期待できるのです。
LIFEFUNDの取り組み
株式会社LIFEFUNDは、約10年間で年商27.1億円まで成長し、多岐にわたる事業展開を行っています。建築家と共に創る注文住宅ブランド「ARRCH」や高性能住宅ブランド「PG HOUSE」を提供しており、相続コンサルティングや不動産事業も展開しています。
また、白都氏は「建築AI経営研究会」を主宰しており、建築業界の経営者たちがAIを「道具」ではなく「経営の武器」として活用するためのノウハウを共有する場を設けています。隔月で開催されるこの研究会では、AI技術の進展に伴い、業界全体の生産性向上を目指しています。
結論
白都氏の発言から見えてくるのは、厳しい住宅市場の中でどのようにして生き残るか、そして、いかにしてAIを活用してその戦略を強化するかという視点です。建築業界の未来に向けた彼らの挑戦は、地域社会を支える大きな一歩となることでしょう。白都氏のような若手経営者たちの取り組みは、今後の建築業界においてますます重要になっていくと考えられます。