新たな購買力を発見
2025-11-04 09:34:29

高齢者の購買力を引き出す新たな経済戦略「スローショッピング」

スローショッピング:高齢者のための新たな経済戦略



超高齢社会における新たな市場の開拓



日本は現在、世界でも類を見ない超高齢社会を迎えています。2022年には認知症および軽度認知障害(MCI)に該当する高齢者の数が1,000万人を超え、2050年にはその数が1,200万人に達すると予測されています。この超高齢社会において、高齢者の購買行動を理解し、新たな市場を開拓することが急務とされています。そこで登場したのが「スローショッピング」です。

「スローショッピング」は、英国で生まれたアプローチで、身体的、知的、または目に見えない障害を持つ人々に対して、より支援的でインクルーシブな小売体験を提供することを目的としています。スローショッピング・ジャパン事務局(代表:田中美帆/株式会社cocoroe)が日本における本格的な導入を開始し、今後の成長戦略として注目を集めています。

高齢者層の購買力に注目



在宅生活を送る認知症や軽度認知障害の高齢者の年間消費額は約14.7兆円に達しており、これは今後2050年までに約17兆円に成長する見込みです。この層は「重要な顧客」として企業にとって無視できない存在となっています。しかし、高齢者は店内の騒音や混雑、不明確な商品配置とレジでの迅速な対応など、さまざまな障壁に直面しているのも事実です。

スローショッピングは、これらの障壁を取り除く低コストかつインパクトのある実践モデルを提供します。例えば、店舗の騒音を減らして落ち着いた環境を作ったり、スタッフが穏やかでゆっくりとした接客を行うことで、高齢者のショッピング体験を快適にすることが可能です。

スローショッピング導入プログラム



スローショッピングは、在宅で生活する高齢者の購買力を引き出す新たな市場へのアプローチです。東京都世田谷区の「地域連携型ハンズオン支援事業」に採択されたこのプログラムは、地域の企業と連携し、包摂的なサービスを展開していきます。スローショッピングの理念に基づいた店舗環境づくりを推進し、すでに各地で先行事例も見られます。

私たちの目標は、スローショッピングを特定の草の根活動から、汎用性の高い経営戦略へと昇華させることです。スローショッピングを通じて、企業は社会課題を解決するだけでなく、持続可能な経済的利益をもたらすことが可能になります。

スローショッピングの導入メリット



企業にとってのスローショッピング導入には、さまざまなメリットがあります。来店客数の増加による売上向上はもちろん、従業員のエンゲージメント向上にもつながります。また、企業の社会的責任(CSR)への貢献やダイバーシティ&インクルージョン(I&D)目標の達成、ESG評価向上にも寄与します。

社会的な観点では、高齢者や障害のある方々が尊厳をもって社会に参加できる機会を提供し、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上が図れます。多様なニーズを持つ全ての人々が恩恵を受けられる包摂性を提供することで、地域社会全体の活性化にもつながります。

今後の動きと参加方法



スローショッピング・ジャパン事務局では、2025年度のスローショッピング導入パートナー法人を募集しています。このプログラムに参加することで、新たな顧客層の開拓や持続可能な成長を実現するチャンスが得られます。

また、オンライン説明会を通じて、スローショッピングに関する詳細な情報を提供します。興味のある企業は、公式WEBサイトのお問い合わせフォームからご連絡いただくか、オンライン説明会に参加して、具体的な導入プランについて詳しく話を聞いてみてください。

超高齢社会における新たな経済戦略として注目を集める「スローショッピング」。この取り組みが日本の地域経済に新風を吹き込むことを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社cocoroe
住所
東京都世田谷区玉川3-1-16-205
電話番号

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