MatterportとAutodeskの画期的な統合による建設業界の変革
建設プロジェクトは多くの関係者が関わるためコミュニケーションや情報の整理が求められます。しかし、現在のプロセスでは複雑な2Dや3Dファイルに依存しているため、関係者間の誤解や不正確さが問題となっていました。これにより、手戻りやコストのかかる遅延が発生することが多いのです。
この課題を解決するため、MatterportはAutodesk Construction Cloudとのプラットフォーム統合を拡大しました。これにより、建設業界における限界を打破し、レビュー作業の効率を劇的に向上させます。従来のRFI(情報要求)プロセスでは、施工チームと設計チームが文書や図面に問題を直接ラベル付けし、新たな情報を基にドキュメントを更新する必要がありました。その結果、ドキュメントが更新されるたびに最新情報を追跡することが難しく、全体の作業効率が下がっていました。
Navigant Construction Forumの調査によると、平均的な建設プロジェクトでは、800通以上のRFIが作成されるとのこと。これに要する平均時間は8時間と、かなりの手間とリソースがかかっていました。さらに、研究論文「Construction Disconnected」によると、不正確な文書が手戻りの原因の48%を占めているとされています。
しかし、MatterportとAutodesk Buildの統合ツールによって、この状況が変わります。この新しいツールにより、ユーザーは現場の状況を視覚的に記録し、デジタルレプリカ内で指摘したい箇所に直接RFIピンを配置できるようになりました。これにより、プロジェクト関係者は実世界の文脈で問題を把握できるため、理解度が向上し、プロジェクトの遅延が軽減されることが期待されます。
Matterportの最高収益責任者、Jay Remley氏は次のように述べています。「建築、エンジニアリング、建設の技術者たちは、品質や建築にかかる時間を犠牲にすることなく、どこにいてもプロジェクトポートフォリオ全体を管理できる機能を求めています。Autodeskが長年にわたり築いてきたデジタルトランスフォーメーションに基づいたこの統合ツールは、Matterportのデジタルツインを活用して、信頼できる視覚的情報源を作り出します。この取り組みによって、すべての関係者が対面しているかのような精度でRFIプロセスを効率化し、無駄な遅れを削減することができます。」
AutodeskのConstruction Solutions担当上級副社長、Jim Lynch氏は、「RFIプロセスの遅延や中断は、建設スケジュールや予算に深刻な影響を及ぼします。Matterportの3DスキャンとAutodesk BuildのコラボレーションRFIワークフローを結びつけることで、RFIに対する解答の速度と品質を向上させることが可能になります。」と述べています。この新たな提携により、デジタルツイン技術を用いた見える化が進むことで、RFIプロセスにおける柔軟性や透明性が向上するでしょう。
さらに、Matterportは、ユーザーがMatterportのアドオンを直接Autodesk RevitにインポートできるMatterport Revitプラグインや、Autodeskユーザー向けのBIMやCADファイルに変換可能なMatterport BIMファイルといった機能も提供しています。これにより、建築士、エンジニア、建設技術者同士の協力がさらにスムーズになります。このMatterportとAutodeskのパートナーシップは、業界全体の作業効率を大きく改善する一歩となります。
Matterportは、これらのサービスをAutodesk App Store上で提供しており、すべてのサポート対象地域で利用可能です。今後は、さらなる機能の追加により、MatterportのデジタルツインとAutodesk Construction Cloudがさらに強化されることが期待されます。詳細はMatterportの公式サイトをご覧ください。
Matterportについて
Matterportは建築業界のデジタルトランスフォーメーションを推進しており、空間データプラットフォームを通じて、建物をデータ化し、その価値を飛躍的に向上させています。世界中の数百万もの建物がMatterportのデジタルツインとして変革され、計画から建設、運用までのプロセスを最適化しています。詳細情報やデジタルツインギャラリーは、
Matterport公式サイトでご確認できます。