新たな時計『鬼守の時計』の誕生
神奈川県茅ヶ崎市に本社を持つ株式会社コルが、食品廃棄物と日本の伝統技術から生まれた時計『鬼守の時計』を発表しました。この商品は、アップサイクルブランド「FOOD STONE」によるもので、日本の伝統的な建築文化を表現する鬼瓦のデザインを取り入れています。
鬼瓦とアップサイクルの融合
『鬼守の時計』は、静岡県袋井市の伝統工芸士集団である「瓦粋」とのコラボレーションで制作されています。この時計のデザインを手がけたのは、現代の名工として卓越技能者表彰を受けた瓦粋の代表、塚本勇人氏です。彼の手による鬼面の造形は、魔除けや護りを意味する鬼瓦の精神を現代的に解釈したもの。これにより、今の生活空間に馴染む新しい佇まいを追求しています。
循環の美学と素材の魅力
『鬼守の時計』の大きな特徴は、食品廃棄物を利用した次世代素材から成形されている点です。使用されているのは、籾殻燻炭、籾殻、卵殻などの食品廃棄物に加え、海水由来のミネラル成分。石油系原料や化学染料を全く使用せずに作られており、環境への配慮がなされています。素材は以下の特徴を持っています:
- - 籾殻燻炭:黒色の美しさと深みを持ち、洗練された印象を与えます。
- - 籾殻:自然な色合いと優しい触感が特長です。
- - 卵殻:カルシウムが豊富で、時計の基材として使用されています。
これらの素材は独自の比率と技術によって組み合わされており、色味や質感の個性を最大限に引き出しています。製造に際しては常温硬化・自然乾燥が行われ、製造時のCO₂排出量を抑える配慮がされています。さらに、硬化過程で空気中のCO₂を固定する特性もあり、環境への還元にも貢献しています。
商品詳細と販売情報
『鬼守の時計』は、二つのデザインバリエーションを提供しています:
- 価格:18,700円(税込)
- サイズ:横128×高100×奥行55mm
- 重量:約300g
- 価格:18,700円(税込)
- サイズ:横128×高100×奥行55mm
- 重量:約290g
本商品は受注生産となっており、詳細な納期や販売方法についてはFOOD STONEの公式サイトを確認してください。
アップサイクルブランド「FOOD STONE」とは
FOOD STONEは、捨てられるはずだった食品廃棄物を新たな命として再利用し、製品に昇華させるアップサイクルブランドです。コーヒーかすや果物の皮、野菜の皮などを使って、石のような質感のプロダクトを提供しています。ブランドとしての製品展開に加え、他企業とのコラボレーションやOEM事業も行い、持続可能な素材利用を推進しています。
伝統工芸士集団「瓦粋」
瓦粋は、静岡県袋井市に拠点を置く伝統工芸士集団で、塚本勇人氏が代表を務めています。国宝や重要文化財の屋根装飾など高い技術力を誇る一方、現代的なアプローチの作品作りにも力を入れています。塚本氏の手によるデザインは、『鬼守の時計』の魅力を引き立てる要素となっています。
このように、『鬼守の時計』は日本の伝統工芸と現代的な思想が融合した商品であり、サステイナブルな未来にむけた一歩を象徴しています。アップサイクル素材の美しさと機能性を兼ね備えたこの時計は、生活の中で新たな価値を提供し、循環社会の実現へと寄与します。