株式会社ユーグレナが2024年8月21日、マレーシアのPetronas Research Sdn. Bhd.(ペトロナスリサーチ社)と共同でバイオ燃料の原料となる微細藻類の大規模生産技術に関する包括的な共同研究契約を締結しました。この契約は、持続可能な航空燃料(SAF)や次世代バイオディーゼル燃料(HVO)の原料を供給することを目指しています。
ペトロナスリサーチ社は、マレーシアの国有エネルギー企業PETRONAS社の研究開発部門を担当する重要な子会社です。この共同研究により、両社は微細藻類の培養から藻体回収、油脂の抽出、さらには脱脂藻体の利用に至るまで、幅広い技術開発を共同で進めていくことになります。
実は、2024年7月26日には、ユーグレナ社、ペトロナス社、さらにはイタリアのEnilive S.p.A.が合同で、マレーシアにおけるバイオ燃料製造プラントの建設と運営プロジェクトに関する最終投資決定を発表しています。このプラントでは、微細藻類を原料として新たなバイオ燃料の生産を行うことが見込まれています。
ユーグレナ社は、かねてから「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」というフィロソフィーを掲げ、環境問題の解決に向けた取り組みを続けてきました。ペトロナスリサーチ社とのパートナーシップを強化することで、ユーグレナ社はさらに具体的なアクションを起こすことができます。この研究は、微細藻類を利用した新たなバイオ燃料の製造技術の確立に寄与し、温室効果ガスの削減に貢献することが期待されています。
ユーグレナ社は、2005年に世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の大量培養技術を開発しました。以来、食品や化粧品、さらにはバイオ燃料の製造に至るまで多様な事業を展開しています。また、バングラデシュの子どもたちに栄養を提供する「ユーグレナGENKIプログラム」など、サステナブルな社会構築への貢献にも努めています。
この共同研究契約は、ユーグレナ社の技術的な革新とペトロナスリサーチ社の資源を組み合わせることで、将来的により効率的で持続可能なエネルギーソリューションが実現できます。地球環境のために、新しい時代のバイオ燃料がどのように開発されるのか、注目が集まります。
このようにして、ユーグレナ社とペトロナスリサーチ社の共同研究は、私たちの未来をどのように変えていくのか、大きな期待が寄せられています。今後の進展が非常に楽しみです。