公教育を変えるエデュケーション・ムーブメント
日本における公教育の変革が、高まりを見せています。それが「オモロー授業発表会」という実践発表&対話型のイベントです。このムーブメントが初めて書籍化され、2025年8月12日に発売されることが発表されました。この書籍、タイトルは『オモロー授業発表会 みんなでつくる「公教育ムーブメント」』です。
1. オモロー授業発表会とは?
「オモロー授業発表会」は、教員と地域の方々が一緒になってお互いの教育について語り合う場。発表するのは地元の学校の先生たちで、彼らが実際に行ったユニークな授業をプレゼンテーション形式で紹介します。このイベントは、ただの授業発表だけでなく、近隣の人たちと感想を話し合う「わっかトーク」も特徴となっています。
2. ムーブメントの背景
この発表会は、株式会社ワンピースの久本和明会長が「夢みる小学校」から着想を得て、2023年に始まりました。彼は、「教育の本丸は公立学校である」と語り、公立の小中学校にも「夢見る先生たち」が必ず存在するはずだという考えを持って、このプロジェクトが立ち上がりました。初回は大阪で行われ、その後、全国各地へと広がり、不思議なまでの支持を集めています。
3. メディアに注目されるオモロー授業発表会
現在、「オモロー授業発表会」は多くのメディアで取り上げられています。朝日新聞などの主要な新聞や、地方のテレビ局も報道し、Yahoo!ニュースでの掲載も有名です。その注目度の高さが、公教育に対する関心をさらに高めていると言えるでしょう。
4. イベントの特徴
特筆すべきは、主催者が教育の専門家でなく、地域の方々や保護者である点です。彼らが自らの手で地域の教育をより良くしようと企画・運営を行っています。また、地域の公立学校から教員8人が登壇し、各10分のプレゼンを行い、多くの保護者が「こんな素晴らしい先生がいるとは知らなかった」と感動する声を寄せています。
5. カテゴリーを超える対話
発表後には参加者同士が感想を分かち合う時間が設けられており、教育を志す学生たちも参加するケースが多く見られます。参加者からは「教育に希望が持てた」「教員を目指す勇気を得た」といった声が挙がっています。これにより教育関係者だけでなく市民との対話の場を作ることができ、様々な意見が飛び交います。
6. 文部科学省の後援
これまでの発表会のうち80%以上が教育委員会の後援を受け、さらには名古屋で開催される初の全国大会も文部科学省の後援を受けて行われる予定です。
7. 書籍の内容
書籍では、オモロー授業発表会の立ち上げの意図や実際の授業実践が豊富に取り上げられています。さらに、発表会に参加した際に使える「オモロージャーナル」が付属し、メモや寄せ書きができるページも設けられています。これにより、実際のイベントに参加した際の思い出を形に残せる工夫がなされています。
8. まとめ
「オモロー授業発表会」は、単なる教育改革ではなく、地域全体を巻き込んだムーブメントです。教育についてみんなで考えることが、これからの公教育をどう変えていくのか。その本質を理解するために、この書籍は必読です。