ベクトルグループと寶結が手を組み、地方のDX推進に期待大

2024年9月18日、PR会社の世界6位、アジアNo.1を誇るベクトルグループの関連企業であるオフショアカンパニーが、福岡のDXベンチャーである寶結と戦略的な業務提携を結びました。この提携は、国内のエンジニア資源を増加させ、地域に根ざしたデジタルトランスフォーメーション（DX）支援を強化することを目的としています。

提携の背景と目的

近年、コロナ禍の影響もあり、DXの重要性が改めて認識されていますが、日本国内においてはDXが単なる「デジタル化」に留まっているケースが多く、実際の推進には遅れが見られます。経済産業省の調査によると、2030年には約79万人のIT人材が不足する見込みで、特に中小企業は人材不足や内部ノウハウの欠如によってシステム開発が進まないという問題が顕在化しています。

中小企業は日本企業の99.7％を占す重要な存在ですが、地方における人材不足は特に深刻です。業務の効率化を図るためにAIやクラウドサービスの導入が進んでいるものの、コスト削減を目的としたオフショア開発では品質管理などの課題が残り、思うような成果が上がらないのが実情です。

そこで、今回提携を結んだ寶結は、福岡県北九州市に拠点を置き、企業のDX推進や新事業の育成を目的とするスタートアップ支援の施設、「COMPASS小倉」を運営しています。これにより、地方企業や自治体のDXを加速し、地域間のデジタル格差を解消するための具体的な取り組みを目指します。

具体的な取り組み

今回の提携により、オフショアカンパニーは強力なITリソースをもって、特に九州地域のエンジニアとの連携を深めることができます。これにより、地方企業のDX推進に必要な高品質なソリューションの提供が可能となります。

また、オフショアカンパニーはニアショア開発の強みを生かし、迅速なプロジェクト立ち上げや的確な要件定義・折衝が行われます。さらに、地方自治体向けのスマートソリューションを迅速に開発できる土壌を構築し、地域に根ざした高付加価値のサービスを提供することを目指しています。

企業概要

寶結株式会社は、顧客のニーズに応えた支援を行うことをビジョンに掲げており、DX支援事業やスタートアップ支援事業を展開しています。一方、オフショアカンパニーは、国内・外の豊富な開発リソースを活用し、高品質でコストパフォーマンスに優れたソリューションを提供しています。

この提携は、ただの業務提携を超え、地方のデジタル化を加速させ、日本全体の経済成長を強力に支援するものです。今後、地域としての競争力を高めていくための重要なステップとなるものであり、各社の具体的な行動が期待されます。