築50年以上の団地再生プロジェクト、福岡で新しい暮らし方を提案

DIYで団地再生プロジェクトが始動

株式会社グッデイと福岡県住宅供給公社の協力により、福岡市東区舞松原団地で新たな団地リノベーションプロジェクトが立ち上がりました。この試みは、築50年以上の団地の空き室問題に対処するためのものであり、「住みながら創る」新しいライフスタイルを提案しています。将来的には地域の活力を戻し、若い世代を呼び込むことを狙いとしています。

団地の現状とプロジェクトの背景

少子高齢化や人口減少が進む中で、空き住戸の増加は社会問題として顕在化しています。福岡県でも、特に歴史のある団地においては、入居率の低下と地域の治安が大きな課題です。福岡市東区の舞松原団地はその一例で、入居率が半数以下にまで減少しています。この状況を打破するために、グッデイと福岡県住宅供給公社は、DIYリノベーションによる団地再生の取り組みを強化しています。

進化するモデルルーム

舞松原団地のリノベーションでは、空き住戸3戸を使ったモデルルームが提案されています。各部屋は異なるテーマに基づいて改修され、利用者のライフスタイルに寄り添っています。例えば、家族向けには、子どもが遊ぶ隠れ家のような押入れを備えたキャンプスタイルの部屋があります。また、北欧風のシンプルで洗練されたデザインの部屋も用意されており、快適な住環境を実現しています。

さらに、シニア向けには防犯・防災に配慮した設計が施されており、IoT家電を取り入れることで、安心して暮らせる空間が作られています。これらの改修によって、入居者は「自分の住まいを自ら創る楽しさ」を体験でき、さらにコスト削減にも寄与することを目指しています。

DIYの楽しみと地域のつながり

このプロジェクトでは、単なる「DIY（自分でやる）」だけでなく、「DIwU（私たちと一緒にやろう）」というコンセプトを採用しています。これは入居者自身が参加しながら、グッデイのスタッフと共にリノベーションを進めるスタイルで、地域社会とのつながりを深めることを目指しています。これにより、コミュニティの形成や地域の活性化に寄与することが期待されています。

今後の予定と展望

さらに、グッデイではDIYアドバイザーを招いたワークショップも計画中です。これにより参加者はリノベーションのノウハウを学び、新しいスキルを身につけることができます。

舞松原団地は、「住む場所」から「自分で創る場所」への転換を図りながら、全国に広がる空き家問題や団地再生の解決策の一環として、さらなる発展が期待されます。グッデイと福岡県住宅供給公社は、今後もこの新しい暮らしの価値を広めていくことでしょう。