NTTコミュニケーションズ、国際的な賞を受賞
NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は、2024年10月29日、米国で開催された「Global NaaS Event」において「NaaS Accelerator Live Best of Show」を受賞しました。この賞は、革新や卓越した取り組みを示したチームに贈られるもので、NTT Comの技術力が国際的に評価される重要な機会となりました。
NaaSと受賞の背景
「Global NaaS Event」は、ネットワーク・アズ・ア・サービス(NaaS)のエコシステムや最新トピックが取り上げられる場であり、業界の大手サービスプロバイダーや技術ベンダーなどが集結します。MEF(Metro Ethernet Forum)が主催し、220社以上の通信事業者が関わる権威ある団体であることから、受賞の意味は非常に大きいといえるでしょう。
受賞内容の詳細
NTT Comは、TATA Communications Ltd.やAmartus Ltd.と協力し、ユーザーがNaaSを享受できる環境を提供するために、生成AI(LLM)をネットワーク分野に適用しました。これにより、以下の2つの観点からNaaSの利便性を高める方向で成果を上げています。
1. 構築の簡便化
ネットワークの構築時には専門知識が求められることが一般的であり、これが利用のハードルとなることがあります。NTT Comは、LLMを用いて対話形式でネットワークの自動構築を実現しました。これにより、高度な専門知識を持たないユーザーでも、NaaSの利用が容易になることが確認されました。
2. 運用コストの削減
また、ネットワークの運用においてエラーの特定には高い専門性が求められますが、NaaSにおいてはユーザー自身がトラブルシューティングを行う必要があります。ここでLLMやRAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用することで、エラー原因を迅速に特定し、運用コストを大幅に削減できることが実証されました。
今後の展開
NTT Comは引き続き、NaaSにおける自然言語処理技術を活用し、ネットワークの自動構築やトラブルシューティングの支援機能を強化する計画です。さらに、ネットワーク環境の最適化や設計の自動化を目指し、企業のデジタル変革を進めていく方針です。
「ドコモビジネス」ブランドとしての展開
NTTドコモおよびNTT Comは、法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開し、これまでの技術力を活かして、企業のニーズに応えたソリューションを提供していく考えです。今後も「モバイル・クラウドファースト」を基盤に、社会や産業に革新をもたらす取り組みを継続していくでしょう。
この受賞を通じてNTT Comは、法人事業に対するさらなる信頼を得ることができたと同時に、今後の技術の進化にも期待が寄せられています。