大阪・関西万博に向けた環境配慮型3Dプリント作品の設置

環境に優しい3Dプリント造作物が大阪・関西万博で登場

2025年に開催される大阪・関西万博に向けて、JR西日本が注目を集める取り組みを発表しました。そもそも、大阪環状線やJRゆめ咲線の乗り換え駅となる弁天町駅や桜島駅に、地球環境に配慮した3Dプリント造作物を設置することを目指しています。このプロジェクトには、竹中工務店やシモダフランジ、大同特殊鋼、日本ニューロン、SHARE WOODS.、フランウッドといった企業が協力しており、革新的な技術を通じて環境保護にも貢献しています。

1. プロジェクトの概要

JR西日本は、2025年の万博開催に向けて、駅の改良工事を行っている最中にこの3Dプリント技術を利用する決断を下しました。

このプロジェクトの主な特徴は、地球環境の保護を目指すことです。具体的には、地球温暖化防止や循環型社会の構築に向けた取り組みとして、以下のような技術が活用されます。

- 3Dプリント技術により、使用する材料を効率的に削減
- 廃レールをリサイクルし、駅のベンチとして再生
- 間伐材を利用

これらの素材を用いることで、持続可能な社会への貢献が期待されています。

2. 設置される造作物

弁天町駅

- モルタル系素材を使用した3Dベンチ『スエル』：1基
- 金属系素材を使用した3Dベンチ『ルーレベンチ』：1基

桜島駅

- モルタル系素材を使用した3Dプランター6パーツ（8鉢）：6パーツ

3. 造作物の特性

ベンチ『スエル』とプランター『ウエル』

これらは、特に固有な設計がされており、モルタル系素材を用いて、一般的な材料と比較して約20%の削減が実現されています。弁天町駅周辺の寺社文化や川の流れをイメージし、ベンチのデザインは「うねり」を表現しています。

また、プランターは大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」のイメージを基にしています。このように、地元の特色を取り込んだデザインが魅力的です。

『ルーレベンチ』

金属系素材によるこのベンチは、JR西日本の廃レールが利用されています。レールと枕木をモチーフにした独自のデザインで、廃材が新たな命を吹き込まれました。「ルーレ」とは「循環」を意味し、持続可能なシステムとしての象徴でもあります。

4. 結びに

このように、大阪・関西万博に併せて展開されるプロジェクトは、単なる駅の改良を超えて、環境問題に対する意義深いアプローチを展開しています。地元の文化や環境と連動した美しい造作物が、訪れる人々に持続可能性の重要性を訴えることでしょう。環境に優しい3Dプリント技術がどのように進化していくのか、今後の動きに注目です。