ストラタシスの新たなESGレポートの内容
ストラタシスは、持続可能なアディティブ・マニュファクチャリング市場でのリーダーシップを強化するため、最新のESG(環境、社会、ガバナンス)およびサステナビリティ・レポートを発表しました。このレポートは、国際的なガイドラインに基づき、企業のESGパフォーマンスとリスク管理の取り組みを示しています。具体的には、環境への配慮、社会的インパクトの創出、そしてガバナンスの重要な側面について網羅しており、企業がどのように持続可能なビジネスを推進しているかが明らかになっています。
環境に配慮した取り組み
ストラタシスは、環境面での取り組みとして再生可能エネルギーの利用を進めています。具体的には、778,365 kWhの再生可能エネルギーを使用したことで、554トンのCO2を削減し、これは8,991本の木を植えたのと同等の効果を持つと言われています。また、水の使用効率も改善され、水使用強度を11.7%削減しました。
温室効果ガス(GHG)の排出削減でも、排出強度を15.5%減少させ、培った技術力を活かして環境負荷を低減しています。また、従来のプリンターの再製造・再販を行うプログラムや、ISO 14001の環境マネジメントシステム認証を得るなど、持続可能なビジネスモデルを確立しています。ストラタシスは、独自のPolyJet技術に基づくライフサイクル分析を実施し、環境影響を可視化するデータも収集しています。
社会的責任と従業員のエンゲージメント
社会的な観点でも、ストラタシスは平等な育児休業政策を打ち出し、育児休暇取得者が17%増加したとのことです。また、従業員エンゲージメント調査でも、高いスコアを維持しており、従業員のモチベーション向上に力を入れています。さらに、採用時には多様性を重視し、業界リーダーとの連携を深めるための諮問委員会を設立しています。
安全性の向上にも注力し、事故率については37%減少させる成果を上げています。
高いガバナンス基準
ガバナンスの観点からは、汚職やデータ漏洩の事例がゼロであり、製品の健康と安全面でも不遵守が確認されていないことが報告されています。これらの結果は、ストラタシスが高い基準を維持し、信頼できる企業であることの証明です。
クランプ氏の新たな役割
さらに、ストラタシスの共同創設者であるS.スコット・クランプ氏が、気候変動行動チャンピオンに任命され、持続可能な製造を推進するための役割を果たします。クランプ氏は、アディティブ・マニュファクチャリングを使い、顧客が環境に良い影響を与えられるよう支援することを表明書しました。これにより、ストラタシスは引き続き先進技術を活かした持続可能なソリューションを提供していくことを約束しています。
画期的な製品と技術
最近発表された「SAF ReLife™」 ソリューションは、廃棄予定のPA12パウダーを再利用するシステムであり、製造コストの削減と同時に、炭素排出量の大幅な削減が期待されています。また、GrabCAD Printソフトウェアでは、部品ごとの炭素排出量の計算が可能になり、ユーザーは環境影響を最小化するための賢明な選択を行えるようになりました。
ストラタシスは、持続可能な製造業を牽引する存在として、顧客の環境目標達成を支援するための取り組みを続けています。グローバル供給網への依存を減少させ、柔軟な生産体制を整える中、アディティブ・マニュファクチャリング分野での競争力を高めています。これにより、未来の製造プロセスにおいて重要な役割を果たすことが期待されます。詳細なレポートはストラタシスの公式ウェブサイトからダウンロード可能で、これによりさらに多くの情報を得ることができるでしょう。