オークネットがEVバッテリーの効率的な診断システムを発表
株式会社オークネットは、2023年7月30日にアライアンスパートナーであるMIRAI-LABO株式会社と協力し、中古EVバッテリーの性能と劣化を診断するための「自動劣化診断ライン」を開設しました。この新技術は、従来の診断にかかる時間を大幅に短縮することができ、驚くことに、1モジュールの診断が24時間以上かかっていたのが、わずか5分以内で済むようになりました。
中古EVバッテリー活用の新たな可能性
オークネットは、2019年からミライラボと提携し、中古EVバッテリーの劣化診断の技術開発に取り組んできました。このたび新設された自動劣化診断ラインは、短時間かつ高精度な診断を可能にする独自のインピーダンス測定法を取り入れています。これにより、大量のバッテリーを効率よく検査できるようになります。この診断技術は特に日産リーフのリチウムイオンバッテリーに対応しており、年間10,000モジュールの診断が可能です。
オークネットとミライラボが展開する「Energy Loop Terminal」は、中古バッテリーの流通プラットフォームであり、リパーパス製品の生産を支援します。これにより、中古バッテリーのリサイクルが円滑に進み、カーボンニュートラルや持続可能な社会への貢献が期待されます。特に注目されるのは、ミライラボが開発したソーラー街路灯「THE REBORN LIGHT smart」で、この製品はバッテリー再利用の一例です。
環境意識の高まりとビジネスの両立
オークネットは、環境に配慮した循環型マーケットデザインの実現に向けて、中古EVバッテリーの活用方法を模索してきました。自動劣化診断ラインの導入により、中古バッテリーを利用したリパーパス製品の生産性が向上し、需要の増加にも迅速に対応できます。
しっかりとした品質保証をもってリパーパス製品を提供することで、顧客からの信頼を獲得し、取引を増加させる狙いがあります。特に、環境負荷への関心が高まる中、このような取り組みは消費者や企業からも好意的に受け入れられています。
まとめ
オークネットの自動劣化診断ラインは、中古EVバッテリー市場に革命をもたらす可能性があります。短時間での精密な診断を実現することで、リパーパス製品の生産コストの削減と供給量の増加が期待されており、また環境問題への配慮も含めて、新たなビジネスチャンスを生むでしょう。これからの循環型経済の中で、オークネットが果たす役割はますます重要になっていくと考えられます。