愛の手紙で繋がった61年
2024年12月25日、株式会社主婦の友社より発売される『天国ゆきのラブレター』は、24時間マラソントレーナー坂本雄次さんとその妻・節子さんの61年にわたる深い愛情を描いた書籍です。二人の出会いは昭和30年代、修学旅行の際に、若き坂本さんが美しいバスガイドの節子さんと出会ったことから始まりました。
運命の出会い
当時、中学生だった坂本さんは、節子さんへの初恋の気持ちを一枚の写真に託しました。旅行中に撮った彼女の写真を渡す名目で、何とか住所を聞き出し、そこから二人の文通が始まります。それは現代のように瞬時に連絡を取れる時代ではなく、手紙を通じて互いの想いを紡いでいく日々でした。合計335通に上る手紙を交わすことで、二人はそれぞれの問題を克服していきます。
遠距離恋愛と数々の試練
坂本さんと節子さんの恋愛は、神奈川と京都の遠距離恋愛に、節子さんの病歴、さらには将来の夢といった数々の試練に満ちていました。年齢差・経済的な問題など、様々な障害が立ちはだかりましたが、二人は手紙を通じて希薄となることなく、強い絆を築いていきます。手紙は、ただの連絡手段ではなく、愛情のキャンバスでもありました。
崩れない絆
結婚後も流れた時の中で、坂本さんは東京電力の陸上部監督を務め、選手たちを育成し続けました。この成功を支えたのは、節子さんの無償のサポートでした。坂本さんが安定した職を捨てて、ランニングに関する新たな事業を起こす決断をした際も、いつも背中を押してくれたのは妻の存在です。
最後の手紙と愛の深さ
節子さんが病に倒れた後も、坂本さんは懸命に介護生活を続けました。愛し続けた彼女への想いは、無情な運命を前にしても消えることはありませんでした。書中では、結婚後に節子さんが坂本さんに宛てて書いた338通目のラブレター、さらに2024年3月に亡くなる際に置かれた339通目のラブレターも含まれています。
愛は時代を超える
本書『天国ゆきのラブレター』は、時代が変わっても変わらない「人を愛する気持ち」を深く掘り下げています。二人の愛の物語は、世代を超えて多くの人に感動を与えるでしょう。先人たちの愛の深さを感じ、心に響くメッセージを受け取ってみてはいかがでしょうか。応援の手紙を通じて紡がれた、互いへの愛を再確認する機会になるに違いありません。
著者プロフィール
坂本雄次さんは1947年、神奈川県に生まれました。東京電力陸上部の監督として15年以上にわたり、数多くのランナーを育成し、後に独自に会社を設立。これまでの業績を通じて地域振興にも貢献してきました。2024年には新たな事業を立ち上げ、日本の文化を継承する取り組みを行っているとのことです。
ぜひ、坂本さんと節子さんの愛の物語を通じて、普遍的な愛の形を感じ取ってみてください。