北海道の水産加工会社が見せた新たな成功
近年、SNSを利用した新しいマーケティング手法が広がりを見せる中、北海道の水産加工メーカー「ヤマニ野口水産」がその一例となりました。出荷先を全国47都道府県に広げ、初月の売上178万円を達成したことは、単なる数字以上の意味を持っています。これまでのオンライン販売の課題を克服し、新たな成長モデルを確立したその過程を詳しく見ていきましょう。
SNSマーケティングの新たな挑戦
株式会社KASHIKAは、食品メーカー向けに特化したTikTok Shop支援プログラムを開始しました。ヤマニ野口水産がこのプログラムの第1号案件として選ばれ、TikTok Shopを開設しました。SNSを駆使した集客と販売促進は、近年のトレンドであり、その効果を実証することとなったのです。
彼らは、これまで楽天市場やAmazonなどのECサイトで販売を行ってきました。しかし、既存のECサイトでは、成長には時間がかかり、高額な広告費やセールに頼らざるを得ないジレンマがありました。それに対し、TikTok Shopは動画を見た瞬間に購入ができる新しいプラットフォームであるため、非常に食品との相性が良いとされてきました。
178万円の売上を実現した初月
2026年2月8日、ヤマニ野口水産はTikTokのアカウントを開設し、初投稿から僅か20日で売上100万円を突破。その後、初月となる29日間で178万円もの売上を記録しました。さらに、3月には半月で147万の売上を上げ、現状のペースでいけば286万に達する勢いで推移しています。
売上の急成長はコンテンツの蓄積によるもので、動画の投稿が「資産」となり、時間が経つにつれてその価値が増していく様子が特徴的です。動画本数が増えた3週目には売上が爆発的に加速し、日平均売上も初月比50%増となりました。
コンテンツ制作の工夫で視覚を刺激
特に成功の要因の一つは、鮮やかな鮭とばの魅力を引き出すコンテンツ制作にあります。工場内の様子を映した動画では、生の鮭がどのように加工されているか、またその質感や空気感が視覚的に伝わります。これにより、「誰が、どこで、どう作っているか」が明確になり、商品への信頼感が生まれました。
実際に「シズル感」を意識した映像は、多くのユーザーの関心を引きつけ、動画は257.6万回再生という驚異的な数字を記録しました。購入へと駆り立てる要素が蓄積され、販売に直結したのです。
ヤマニ野口水産の反応
ヤマニ野口水産の代表取締役、小野寺氏は、初めてTikTok Shopを利用する際にはその効果に不安を感じていたと語ります。実際には、20日で楽天の1年半分の売上を達成するなど、他のECサイトでは味わえない新しい体験を得たと言います。この新たなビジネスモデルによって、彼らは安定した収益の確保に成功しました。
KASHIKAの支援内容
KASHIKAは、単にアカウント開設を行うだけではありません。コンテンツ制作とデータ分析に基づく戦略を提案し、売上向上のための提案を行います。特に、食品系アフィリエイトクリエイターの開拓や、商品企画、パッケージデザインにも力を入れています。
このようなトータルサポートによって、ヤマニ野口水産はSNSを駆使した新しい販売チャネルを手にし、消費者との距離を縮めることに成功しています。
今後の展望
今後もヤマニ野口水産は、SNSを活用した販売モデルを進化させ、さらなる全国展開を目指しています。消費者に直接商品を届け、彼らのニーズに応えることで、持続的な成長を実現することが期待されます。新たな可能性が広がる中、他の食品メーカーにもこの成功事例が影響を与えるきっかけとなることでしょう。