福袋商戦が注目される理由
年末年始の恒例行事として多くの人に愛され続ける「福袋」。その人気は年々高まり、消費者の選択肢やニーズも変化しています。2026年の福袋を巡るトレンドについて、株式会社トラストリッジが運営する食と暮らしのメディア「macaroni」が読者を対象に行ったアンケート調査から得られたさまざまなデータを元に、福袋の購買行動や求められる価値観についてまとめました。
調査概要
調査は2025年11月19日から11月29日までの期間に実施され、回答者数は280名。結果からは、福袋購入の実態とその嗜好が明らかになりました。
福袋購入者の実態
約70%の人々が福袋を買った経験があるという結果が出ています。具体的には、「毎年必ず買う」が29.3%、「たまに買う」が27.1%と、実に多くの人々が福袋に親しんでいることがわかります。一方で、「ほとんど買わない」と答えたのは約3割です。このことから、特に「定期的な購入習慣」を持つ消費者と、「慎重な選択」をする消費者が混在しています。
人気の福袋ジャンル
最も人気のある福袋は、やはり「飲食・食品系」でした。過去に購入した福袋の中で、その傾向が強く表れています。
福袋を購入する際の満足度の高さも、これらのブランドに依存しています。特に、マクドナルドが最も満足度が高い結果を残し、「安心感」がその要因として浮かび上がりました。彼らが提供する福袋には、実質的に費用を回収できる「金券」や「商品引換券」などが含まれ、消費者にとって心理的な障壁を下げていると考えられます。
福袋選びで重視されるポイント
コストパフォーマンスと実用性が、福袋選びの2つの基本的な基準であることが確認されました。消費者は「得をする」「無駄がない」を何よりも強く求めています。特に「金券付きで実質タダ」や「家族全員で楽しめる内容」といった声が多く寄せられる一方で、不満の声としては「不用品」「在庫処分」を感じるケースが報告されています。「緑茶の福袋に売れ残りの賞味期限間近のお茶が入っていた」との例がその一つです。
福袋選びの新常識
今や福袋は「運試し」の側面だけではなく、確実に「得をする」仕組みを求められています。また、SNSでの情報共有によって、福袋の中身を事前に確認したいというニーズが高まり、消費者は透明性を重視する傾向が強まっています。「何が入っているかわからないものは怖くて買えない」との声も多く、過去の良い体験が再度の購入に大きく影響しています。
まとめ
福袋の魅力は、ただ安さだけではありません。消費者は自分にとって必要かどうかを冷静に見極めつつも、そのプロセスの中で感じるワクワク感も大切にしています。したがって、企業は安心感を提供しつつ、少しの「ランダム性」を入れることで新たな顧客体験を創出していくことが求められています。2026年の福袋商戦は、このようなトレンドを背景にさらに盛り上がることでしょう。