三菱ケミカルが植物由来ポリウレタン「BioPTMG」を公開、サステナブル商品に採用

サステナブルな未来への一歩

近年、環境問題が世界的な関心事として注目されている中、三菱ケミカルグループが新しい植物由来ポリウレタン「BioPTMG」を開発しました。この材料は、株式会社加平の合成皮革に採用され、サステナブルな商品としての展開が期待されています。

BioPTMGとは？

BioPTMGは、三菱ケミカルグループが2021年に開発した製品で、ポリウレタンやポリエステル製品に柔軟性、耐久性、高反発性を付与する特性を持っています。特に、樹脂化した際に着色がないため、様々な用途での利用が可能です。ファッションアイテムから工業資材に至るまで幅広い分野で活用されることが見込まれています。

このバイオポリウレタンの最大の特長はその環境性能です。92%以上の高いバイオマス度を備えており、石油資源の消費を抑えるだけでなく、植物が成長過程で吸収するCO2によって温室効果ガスの削減にも寄与します。こうした特性が、今後の持続可能な社会の構築において重要な役割を果たすでしょう。

合成皮革の活用

今回、BioPTMGが採用されたのは株式会社加平が製造する合成皮革で、端材から選別された高品質な素材が使用されています。この小物雑貨ブランド「tonto」では、ショルダーバッグやウエットティッシュケースといったアイテムが展開され、サステナブルな商品の理念を体現しています。トリプルエー株式会社の運営する「tonto」でこれらの商品は販売される予定で、2024年の幕張メッセで開催される第4回サステナブルマテリアル展にも出展されます。

未来に向けて

三菱ケミカルグループは、BioPTMGの展開を加速させ、今後も植物由来素材の可能性を追求していく考えです。この取り組みは、単に新しい商品を提供するだけでなく、環境保護や持続可能な社会の実現にも寄与するものとされています。サステナビリティへの意識を高める試みが、より多くの人々に広がっていくことを期待したいですね。