一穂ミチの新たな物語、長編小説『アフター・ユー』が発売
一穂ミチさんの最新作である長編小説『アフター・ユー』が、2023年11月21日、文藝春秋からリリースされました。
この作品は、一穂さんが以前から書きたかったテーマである「不在」と「喪失」を中心に描かれています。
物語の概要
主人公はタクシー運転手の青吾(せいご)です。仕事を終えて帰宅する際、恋人の多実(たみ)がいつものように待っているはずが、彼女はいません。翌日、青吾は驚愕のニュースを受け取ります。多実が、知らない男と五島列島の遠鹿島にて海難事故に遭遇し、行方不明になったというのです。青吾は、多実を探す旅の中で、彼女の人生の断片を集めようと決心します。
この旅は、青吾自身の過去にも触れ、思いがけない場所へと彼を導いていきます。喪失の痛みをどう受け入れ、愛をどう見つけるかが本作のテーマに深くかかわっています。
推薦コメント
『アフター・ユー』は、すでに多くの書店員や著名な作家たちから高い評価を受けています。たとえば、小説紹介を行うけんご氏は、「ページをめくるごとに希望を祈るように読んでいた」とコメントしています。
また、高瀬隼子さんは「人間には過去があり、他者との関わりがあり、清算したと思った感情が突然蘇ることがある」と語り、本作がその感情を真摯に描写していると語っています。
東村アキコ氏は、「たとえ恋人でも、何を考えているのか分からないものが人間だ」と述べ、作品の奥深さを示唆しています。
書店での感動の声
書店員からも感動の声が続々と寄せられています。例えば、九大伊都蔦屋書店の峰惠香さんは、「失うことで初めて気づく大切なものについて深く考えさせられる」とコメント。TSUTAYAサンリブ宗像店の渡部知華さんは、「どんなに辛くても、あなたがいることの大切さが響いてくる」と語り、それぞれの読者が作品に感情移入している様子が伺えます。
特典情報
一部の書店では、購入特典として「一穂ミチ特製クリアしおり」が配布されます。このしおりは、小説のキーアイテムのテレホンカードをモチーフにしており、数量限定での配布となっているため、興味のある方はお早めに書店を訪問することをおすすめします。
著者紹介
一穂ミチは、大阪府出身の作家で、2007年にデビュー。多くの受賞歴を持ち、特に『光のとこにいてね』(島清恋愛文学賞受賞)、『ツミデミック』(直木賞受賞)などの作品が話題です。彼女の作品は、常に深い人間ドラマと鋭い心理描写が魅力的です。
書誌情報
- - 書名:『アフター・ユー』
- - 著者:一穂ミチ
- - 定価:1980円(税込)
- - 出版社:株式会社文藝春秋
- - 判型:四六判上製カバー装352ページ
- - ISBN:978-4-16-392042-9
この新作『アフター・ユー』は、大人のための切なくも美しい恋愛小説。ぜひ一度手に取って、その深い世界観を体感してみてください。