電波監理審議会が視野に入れる新たな無線環境の形成

令和7年3月7日、電波監理審議会はWeb会議形式で第1140回目の会議を開催しました。本会議では日本の無線通信環境や放送サービスに関連する重要な議題が議論されました。審議された内容は、今後の無線利用の規制やサービスの提供基準など、国民生活に直結するものです。

会議の主要議題

会議では、以下のような重要な議題が取り上げられました。

1. 認定放送持株会社の認定
讀賣テレビ放送株式会社や中京テレビ放送株式会社などの認定放送持株会社に関する諮問が行われました。これにより、各放送局の統合や運営についての基準が明示されることになります。

2. 衛星基幹放送の周波数使用基準改正
HEVC方式を活用した2K放送の導入を目的とする省令案も議論されました。この技術の導入は、より高品質な放送サービスを可能にすることが期待されます。

3. 日本放送協会の出資認可申請
日本放送協会が提供する基幹放送局への出資に関する申請も促進される予定です。これにより、国内の放送サービスの充実が図られるでしょう。

4. 無線設備規則の改正
X帯沿岸監視用レーダーの技術基準に関する制度整備が提案され、これにより無線通信の安全性向上が見込まれています。さらに、5.2GHz帯無線LANの上空利用に関する省令案もあり、民間利用の機会の拡大が期待されます。

報告された電波利用状況

また、会議では、電波法および放送法の改正案が示されました。これにより、周波数割当て制度の新設が進められることとなります。具体的には、価額競争による新たな周波数割当ての仕組みが導入され、無線の効率的利用が奨励されます。

さらに、令和6年度の電波の利用状況に関する調査結果も報告され、無線システムの調査結果が取り上げられました。これらの調査を基に、今後の無線通信政策が検討されるでしょう。