住宅騒音問題を解消する「みやちゅう」の革新技術とは

株式会社みやちゅうが受賞した「七十七ニュービジネス助成金」とは

住宅の騒音問題は多くの人々にとって深刻な悩みの種です。特にアパートやマンションなどの集合住宅では、上下階の騒音がトラブルの原因にもなりがちです。そんな中、株式会社みやちゅうが開発した新しい制振・遮音材が、この度「七十七ニュービジネス助成金」を受賞しました。

受賞の背景と事業の内容

みやちゅうは、宮城県を拠点に、砂や砂利といった建築資材、さらには園芸用品を扱う製造会社です。この企業が注目を集めたのは、地元産の天然鉱物であるゼオライトを利用した新たな事業です。ゼオライトを封入した「天井制振材」を大手ゼネコンと共同開発し、住宅建設市場に新しい価値を提供しています。この製品は、上下階間の音を効果的に低減し、快適な住環境を実現することが期待されています。

さらに、換気口用の騒音低減部材も新たに開発し、これにより住宅建材市場へ一貫した提案を行うことができるようになりました。助成金委員会は、この取り組みが特に評価されたポイントの一つです。

「天井制振材」の特性

受賞製品である「天井制振材」は、2018年から販売が開始され、すでに大手ハウスメーカーへの納入実績があるという高い実績を持ちます。この材料の最大の特徴は、音響性に優れ、新築・リニューアルどちらの住宅にも適用できる点です。この制振材は、比較的容易に施工できるため、リノベーション工事の際にもふさわしい製品となっています。

また、みやちゅうが使用するゼオライトは、宮城県産の天然鉱物で、調湿と消臭効果を持っています。さらに、不燃性であるため、住宅の建材に最適です。

地域貢献とSDGsへの取り組み

みやちゅうは、地元の大学生を対象としたインターンシップや、宮城県の防災土のうステーションへの供給など、地域貢献にも力を入れています。また、社内の環境整備としてLED化や高効率設備の導入、さらには太陽光発電の導入も行い、持続可能な社会の実現に向けて貢献しています。これらの取り組みは、SDGsの推進とも密接に関連しています。