採用支援の新たな視点を提案する『採用インストール』の発売
採用が難航している今、企業は求人広告の増加に頼る傾向が強いが、その根本的な問題を解決する方法が新刊『採用インストール』によって示される。著者である株式会社採用戦略研究所の代表、郷戸理永氏が提唱するこの手法は、採用の現場で直面する課題に焦点を当て、「脱・求人広告」と呼ばれる新たな視点を提供する。
難しい採用市場の現状
現在、厚生労働省によると、2026年8月の有効求人倍率は1.18倍、新規求人倍率は2.06倍であり、多くの企業が中途採用を厳しい状況と感じている。具体的には、株式会社マイナビの調査によると、2025年の中途採用を「厳しかった」と回答した企業は80.6%にも上る。このような採用難の中で、企業は掲載メディアの変更や広告費の増加に依存するが、その効果が見られない現実がある。
問題の本質
郷戸氏は、採用活動における真の問題は応募が集まった後にあると指摘する。特に、面接基準の不明確さや内定後のフォローアップ不足が企業の採用失敗を引き起こしている。さらに、採用のノウハウが特定の担当者に依存しているため、担当者の異動や退職時にその知識が失われてしまうことが多い。これは中小企業だけでなく、中規模から大企業まで共通した問題である。
『採用インストール』の主要な提案
本書が提唱する「採用を会社にインストールする」とは、採用のプロセスを個人の知識から企業全体の仕組みとして確立することを目指す。これにより、採用活動を効率化し、どの担当者でも同じレベルで採用が行えるようにする。
具体的には、以下の4つの領域に分けてノウハウを定義することである。
1. 応募者の獲得:効果的な求人原稿を作成し、その効果を測定するための型を整備する。
2. 選考・面接:面接時に使う質問の標準セットや評価軸を準備し、面接官ごとのバラツキを減少させる。
3. 内定~入社:内定者フォローや受け入れチェックリストを設け、内定辞退を防ぐ仕組みを作る。
4. 定着・離職防止:入社後の定着面談の型や、離職理由を記録し次の採用に活かす。
実践への第一歩
本書では、これらの領域を一度に変更するのではなく、まず自社の現状を診断した上で最も改善が求められる領域の型を1つだけ作ることから始めるべきだと提言する。具体的には、初めの30日で実施すべき活動や、定着を確認するためのチェックポイントも示されている。
経営者や人事担当者へのメッセージ
「採用支援を行う立場で求人広告の増加が必ずしも効果的でないことをお伝えするのは矛盾しているかもしれませんが、本書では企業内部の仕組みを見直すことが重要であると考えています」と郷戸氏は論じる。この冬中には新刊『採用インストール』が発売され、経営者や人事担当者にとって必携の一冊となるだろう。
書籍情報
- - 書名: 採用インストール
- - 著者: 郷戸 理永
- - 発売日: 2026年11月16日(月)
- - 出版社: ザメディアジョン
- - 定価: 1,870円
- - ページ数: 200ページ
- - ISBN-10: 4862508987
- - ISBN-13: 978-4862508980
この新たな視点を通じて、採用活動がスムーズに進む企業が一社でも増えることを期待したい。