眠れる貴金属の意識調査
2012-07-12 11:00:02
全国の女性が抱える「眠れる貴金属ジュエリー」問題を考える
日本に眠る貴金属ジュエリーの実態
田中貴金属工業株式会社が実施した意識調査によると、日本全国には使用されずに眠っている貴金属ジュエリーが広がっており、その総額は推定で約1兆6,550億円にも達することが分かりました。この調査は2012年に行われ、全国の20歳から60歳の女性を対象に、貴金属ジュエリーの保有状況と意識を探りました。
調査の概要
この調査は、日本各地の女性1000名に対して、インターネットでアンケート形式で実施されました。結果、約80%の女性が使用していない貴金属ジュエリーを所有していると回答しました。特に多かったのは指輪、ネックレス、そしてピアスやイヤリングでした。これらの未使用のジュエリーが合計で1兆6,550億円という巨額の資産を形成しているというのは驚きです。
地域ごとの特性
埋蔵者の割合を地域別に分析したところ、特に九州が高い結果を示しました。九州の女性の88.7%が使用していない貴金属ジュエリーがあると回答し、続いて関西が79.7%、中部が76.4%と続きました。九州地区が突出していることが明らかになりました。
長期間使われない理由
調査によると、約60%の女性が十年以上も使っていない貴金属ジュエリーを所有していることが分かりました。その理由は多岐にわたり、まず「デザインが古い」こと、次に「存在を忘れていた」といった声がありました。特にピアスやイヤリングの片方しかないものも多く、全国合計で約2,627万個が眠っていると推定されています。
貴金属ジュエリーの紛失
さらに、調査の結果、離婚経験のある女性の約60%が貴金属ジュエリーを失くした経験があることも判明しました...。これにより、使用していないジュエリーがどれだけ多くなるのかが浮き彫りになります。また、恋人や配偶者からのプレゼントされたジュエリーの紛失経験も6人に1人という割合で非常に多くなっています。
リサイクルの実情
貴金属ジュエリーの買取やリサイクルのサービスを利用したことがある女性の割合は23.3%程度でした。この内訳を見てみると、特に離婚経験のある女性は43%が利用しているのに対し、離婚経験のない女性は20%に留まっていました。これらのことから、リサイクルサービスの利用意識には大きな差があることがうかがえます。
「眠れる輝き、発掘プロジェクト」
田中貴金属工業社は、こうした未使用の貴金属ジュエリーを思い出してもらうべく、特別なプロジェクトを展開しています。「眠れる輝き、発掘プロジェクト」では、貴金属ジュエリーの価値を再発見できる取り組みがなされています。特に、自宅に埋蔵されているジュエリーの買取価格を簡単にシミュレーションできるキャンペーンを実施しており、不要な貴金属を市場に戻すチャンスを提供しています。
まとめ
この調査から、日本にはまだ多くの可能性が眠っていることが分かります。不要なジュエリーのリサイクルを通じて、地域の資産の循環が図られることは、実は環境にも優しい行動です。自宅に置き忘れている貴金属ジュエリーを見直してみることが、今後の社会にとっても重要な課題であると言えるでしょう。
会社情報
- 会社名
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田中貴金属工業株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルディング
- 電話番号
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