健康意識の高まりとサプリメント消費の変化についての調査結果

健康意識と消費動向の変化

2024年に実施された「健康に関する意識と実態調査」では、50代以上の女性538名を対象に、健康にかけるお金や意識の変化が明らかにされました。この調査は女性誌販売部数No.1の「ハルメク」によって行われ、平均して年間138,569円が健康に投じられていることが示されました。

健康にかける金額の増加

全体での健康投資額が前年から約10,000円増えたことがわかりました。特に目立ったのが「運動サービス」で、これにかける金額は約5,000円も増加しています。また、「サプリメント」と「健康食品」もそれぞれ約2,800円の増加を記録しました。

このように、多くの人々が健康維持のためにお金を投じる中、サプリメント利用者の健康に対する意識が高いことも特徴的です。サプリにお金をかける人たちは、「不健康になる」と答える割合が高く、将来の健康維持への意識も強い傾向にあります。

サプリメントの消費と健康不安

調査において、サプリメントを利用する女性の86.8%が「ボケたくない」と意識しているのに対し、サプリを利用しない女性では76.0%にとどまり、意識の差が浮き彫りになりました。また、サプリ利用者は筋力をつけたいという意識も高く、サプリを利用しない層よりも運動に対する意識が強いようです。

身体的な疲労感を感じる割合も、サプリ利用者の方が高いことが示されています。これらのデータから、サプリメントが身体の健康維持に対する重要な役割を果たしていることが明確になりました。

正しい情報へのニーズ

一方で、調査では「健康に関する正しい情報がわからない」という悩みが前年よりも増加したことも注目されます。シニア世代にとって、健康にかかる費用が増加しているものの、その投資が正しい方向に向かうためには、確かな情報が必要だと考えられます。

最も多くの回答が集まったのは「活動を続けることが難しい」というもので、39.6%を占めています。さらに「正しい情報を知りたい」とする意見も増加しており、今後、信頼できる健康情報の提供が求められるとともに、その流通が課題となります。

健康意識の変化を反映

調査の結果から、健康意識が高まる中で消費行動に変化が訪れていることが明確になりました。特にシニア女性は、効率的に健康を手に入れようと志向している傾向が強まりつつあります。このような傾向は、今後もますます強まると予測されます。

専門家の見解

ハルメク生きかた上手研究所の所長である梅津順江氏は、シニア世代が健やかであるために自ら投資を行っていることを強調しました。該当世代は「医療よりも予防」にお金をかける傾向が強く、今後の健康観が効率化されていくと見ています。サプリメントや運動サービスの利用は、若年層の取り組みとは異なり、将来を見越した計画的なアプローチが求められるのです。